第24号 「認識は常に相手のものである」 -2013年08月12日配信-

先日、書店の店頭に必ずと言っても良いほど積まれているベストセラー

「伝え方が9割」の著者、佐々木圭一さんと対談させていただきました。

 

とっても気さくな素敵な方でした。

私が「伝え方が9割」を読ませていただいて驚いたのが、その比喩の上手さです。

 

あり得ないと伝えるのに、まるで「そばアレルギーのそば屋さん」。

凄いけど、それって日常で役に立つのか?の表現に「フラフープで世界一」。

などなど、例え話のオンパレード。

 

「ほめ達!」の得意技として「例え話の上手さ」をよく指摘していただくのですが、

その「ほめ達!」もまさにびっくりの上手さです。

 

対談させていただくと、やはり佐々木さんも伝えることの難しさ、

絶望的なほど、自分の考えは相手に伝わらない!との思いがあるようです。

「ほめ達!」もまったく同感です。

 

そして、「ほめ達!」がさらに気を付けているのは、言葉が持つ「色や匂い」。

言葉には、その言葉が持つ色や匂いがあります。

その言葉を聞いて、どんなイメージが頭に浮かぶかということです。

そしてそのイメージ、認識は常に相手のものです。

 

例えば「坂本龍馬」と聞いてどんなイメージが頭に浮かぶか。

多くの人は、このような連想をするのではないでしょうか。

魅力的な人・人望がある人・日本の歴史を動かした英雄。

 

このように人気の高い坂本龍馬ですが、

旧会津藩の地域の人からは、まったく逆の評価。

 

自分たちの先祖を不幸に追いやる原因をつくった好感を

持ちにくい人物に変わってしまいます。

(これは、「ほめ達!」が講演会で実際に体験したことです)

 

自分が話す言葉が、相手の頭の中に

どんなイメージを作り出すのかを感じながら話す。

また、「認識は常に他人のものである」

この意識を持つことであなたのコミュニケーション能力が

上がっていきます。

 

先日も、こんなことがありました。

「男性脳と女性脳の違いを知って、

家内の地雷を踏むことが少なくなりました!」

 

会場は、笑いに包まれていたのですが、

講演後のアンケートでこんな意見がありました。

 

「私は、NPOの活動で世界中の地雷除去のサポートをしています。

今も続く地雷の被害の悲惨を知っている私は、

あの例え話で笑うことは出来ませんでした」

 

話すことの奥深さと責任をまた学ばせていただきました。

 

言葉のプロジェクターでどんな光景を周りに映し出すのか。

「ほめ達!」は、今日も言葉の力を信じて、

素敵なシーンをたくさん世の中に流していきたいと思います。

 

あなたは、どんな言葉で、誰を幸せにしますか?