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利益相反管理方針

  • 2017/06/30
  • Dr.ウエノの保険コラム

平成28年11月2日に金融庁から「利益相反の管理」という資料が発信されています。
保険代理店にも利益相反管理が課せされていますので、一度、確認してみましょう。

◆利益相反管理体制の整備についての資料をそのまま転載します◆
(1)利益相反管理体制の整備に関する基本的な考え方
(2)利益相反のおそれのある取引を特定するための体制の整備 
①あらかじめ、利益相反のおそれのある取引を特定し、類型化しているか。 
②利益相反のおそれのある取引の特定にあたり、証券会社等及びその親金融機関等
又は子金融機関等の行う業務の内容・特性・規模等を適切に反映できる態勢となっ
ているか。 
③特定された利益相反のおそれのある取引について、例えば新規業務の開始等に
対応して、その妥当性を定期的に検証する態勢となっているか。
(3)利益相反管理の方法 
①特定された利益相反のおそれのある取引の特性に応じ、例えば以下のような点に
留意しつつ、適切な利益相反管理の方法を選択し、又は組み合わせることができる
態勢となっているか。 
イ.部門の分離による管理を行う場合には、当該部門間で厳格な情報遮断措置(シス
テム上のアクセス制限や物理上の遮断措置)が講じられて いるか。
ロ.取引の条件若しくは方法の変更又は一方の取引の中止の方法による管理を行う
場合には、親金融機関等又は子金融機関等の役員等が当該変更又は中止の判断
に関与する場合を含め、当該判断に関する権限及び責任が明確にされているか。 
ハ.利益相反のおそれがある旨を顧客に開示する方法による管理を行う場合には、想
定される利益相反の内容及び当該方法を選択した理由(他の方法を選択しなか
った理由を含む。)について、当該取引に係る契約を締結するまでに、当該顧客
に対して、顧客の属性に応じ、当該 顧客が十分理解できるような説明を行って
いるか。 
ニ.情報を共有する者を監視する方法による管理を行う場合には、独立した部署等に
おいて、当該者の行う取引を適切に監視しているか。 
②自社及び子金融機関等が新規の取引を行う際には、当該取引との間で利益相反が
生じることとなる取引の有無について、必要な確認が図られる態勢となっている
か。 
③利益相反管理の方法について、その有効性を確保する観点から、定期的な検証が行
われる態勢となっているか。 
(4)利益相反管理方針の策定及びその概要の公表
(5)人的構成及び業務運営体制
(6)監督手法・対応

「利益相反」の可能性は常に隣り合わせに存在することを認識することから始めましょう。
常にあることを理解した上で、こう管理していますということが管理方針になると考えます。

最近は保険会社が保険代理店に出資していることも珍しくなくなりました。株主である保険会社が代理店に当該社の保険を売らせている行為は「利益相反」の疑いがあると考えられます。企業系代理店等は親会社の意向で特定保険会社の商品ノルマがあるのではないかと思います。こうした利益相反の疑いのある行為は隣り合わせに存在します。

今一度、点検しておく必要があると思いますね。


ダイソーの魅力は「飽きない」に納得

  • 2017/06/30
  • ネクタイ派手夫の保険流通革命メルマガ

毎週日曜日に放送されるTBSのがっちりマンデーに「ダイソー」が登場しました。内容が興味深かったので、ご紹介します。

「ダイソーの魅力は何なのか?」 
それは、「色んな種類があるから選べる」、「見て歩くのが楽しい」、そして顧客が口々に「飽きない」という言葉を発していました。 
これこそがダイソー躍進のキーワード!として紹介されていました。 

ダイソーのアイテム数は約7万点。とにかく次々に商品を作り、値段以上の価値でお客様を起きさせないように工夫されています。毎月投入される新アイテム数は、何と700!総アイテム7万点の何と1%が変化しているということになります。これでは、「飽きない」ですよね。

そのためには、妥協を許さないメーカーとの真剣勝負が絶対必要とのことで、商談の模様も放送されていました。
ダイソーの商品は、基本、1個100円と決まっていますので、その値段の中でどれだけ工夫と改善をメーカーさんにしてもらえるか勝負だとバイヤーが発言していました。従って、細かい商談を重ね、メーカーサイドがダイソーで売ってもらうには10回以上の直しがあることもあるそうですが、それでもダイソーで売ることはとても魅力的と発言されてました。
一つで儲けるんじゃなくて、凄い量を出しながらトータル的に少しずつの収益がにじみ出てくると仰ってました。世界4,950店舗で売れるので、メーカーも十分に採算が取れるってワケです。 
絞って絞って作り出した商品はそれだけ思い入れもあるので、お店に出すと必ず売れます! 
矢野社長自身もふらりと商談ブースに顔を出し、ある商品に対しこう発言されました。
「使用期間1ヶ月。お客様に不利なことは大きく分かるようにしとった方がええぞ!有利なことは小さくてもええけど、お客様にとって嫌なことは大きく書いた方がええぞ!」こうした妥協しない現場がつくった商品で飽きさせません! 

では、一体お店ではどんな工夫をしているのか?
ダイソーのNO1店舗が紹介されていました。何と店長は入社3年目。凄い話ですよね。そして営業時間中でもどんどん売り場の陳列を動かしていくのがダイソー流だそうです。売れ筋の商品を前に出したり、商品の分類を変えてみたり、今回はビーチサンダルの新商品の入荷をきっかけに夏のアパレル類と夏の遊び道具をキレイに分けたほうがいいと急遽変更
する映像が放送されていました。

「商い」とは「飽きない」と昔から言われていますが、「商い」の真髄は過去も今も変わらないと思います。
「飽きさせない」、「ワクワクさせる」等が「保険ショップでも出来ている」でしょうか?
もう一度、原点に返って「飽きさせないために何が出来るか」をスタッフ全員で考えては如何でしょうか。

AIスピーカー

  • 2017/06/23
  • Dr.ウエノの保険コラム

音楽やニュースを聞くなど、さまざまな操作を音声でできる「AIスピーカー」がアメリカで普及する中、通信アプリ大手のLINEは今年、AIスピーカーを日本で発売すると初めて公表しました。
この分野で先行するアメリカのIT各社も、日本での販売を検討していて、スマートフォンに続く新たな情報端末として、競争が激しくなりそうですね。

AI=人工知能を搭載した「AIスピーカー」は、話しかけるだけで、好きな音楽や興味のあるニュースを再生するなど、さまざまな操作ができる端末で、アメリカで普及が進んでいます。「天気にあった音楽をかけて」と呼びかけると、自動で曲を選び、再生するなどの機能をテレビでも紹介していました。人の気持ちは様々なので的確な音楽が100%流れるとは想定できませんが、面白い話ではありますね。声で操作するAIスピーカーは、指で操作するスマホに続く端末として、アップルやアマゾンなども日本での販売を検討していて、何を使うかの選択で迷うことになりそうです。

それにしても、ITの進化たるもの凄まじいものがありますね。
ちなみに、このAIスピーカーに保険相談依頼したらどう反応するのでしょうか。

今、多くの方がウェブ上で、例えば「保険相談 有楽町」とかで検索し保険相談する場所を選択したり、「一番安い医療保険」とかで検索し商品内容のチェックをしたりしています。保険はこれだけ多くの方々が加入されているにも関わらず、分かり辛い内容でもあります。そのため、保険の事を良く知っている保険募集人が、お客様の声を良く聞いてお客様の意向に沿った保険商品の提案を、募集人個々の能力に頼って提案しています。ウェブで単純に保険料の安さで比較できるサイトもありますが、商品ごとに保障内容も異なりますので一概には判断できません。そこで保険相談は「フェイス・トゥ・フェイス」が基本となっています。
これをAIスピーカーはどう答えていくのか大変興味がありますので、AIスピーカーが販売されたら是非購入したいと考えています。
質問事項を考えて、同じ質問に対し常に同じ回答をするのかも試してみたいと思いますね。

また、アマゾンがリアル・スーパーマーケットを買収するというニュースが流れました。
米国はエリアが広大で通販がここまで栄えました。日本は国土が狭いので、注文した当日に荷物が届くというサプライズを登場させ、誰もリアル店舗に行かなくなり商業施設の苦戦が続いていますが、「いたちごっこ」で面白いですね。
金融とITの融合でフィンテックが叫ばれ、保険でも「インシュアテック」といった造語が使われるようになりました。顧客の利便性を高め、「保険料が下がる」という面では興味深いと思います。
色々発表される最新ITに乗り遅れることなく、最新ITをまずは使ってみて、どう展開させるかを我々も実体験しながら取り組んで行くことは必要だと思います。

保険ショップの真髄

  • 2017/06/23
  • ネクタイ派手夫の保険流通革命メルマガ

先日、商業施設でたまたまリーシング担当の方とお会いする機会があり、しばらくお話しさせていただきました。

たまたま出店している保険ショップの見学に行ったのですが、この出店されている保険ショップが心遣い細やかに顧客対応されていることを話題にしたら、「何故、この保険ショップがここに出店したかの経緯」を教えていただきました。

それは、こんな流れです。
①リーシング担当の実のお姉さんが近所の保険ショップに行って保険相談されたら、その対応が余りにも素晴らしく感動されたということで、この話を弟さんにされました。
②弟さんは自分が手掛ける新店の商業施設に保険ショップを出店させたかったので、お姉さんから聞いた保険ショップに直接電話をされて、代理店の社長と面談。
③双方、お話し合いの中で合意に至り、出店に至った。
こんな素晴らしい経緯をお聞きして感動しました。

その後、しばらくお話しする中で、たまたま商業施設内の鰻屋さんでお昼食べたことを伝えたら、鰻屋さんが当該商業施設で一番、売上が高く、しかも半端ない数値を教えていただきました。
それを聞きながら、当該商業施設の客層を把握することが出来ました。
チョットしたことから、色々な情報がつかめて大変、勉強になりした。

その後、しばらくお話ししていましたが、最後に「別の施設で出店希望があるので改めて連絡しますね。」と言われました。

商業施設に出店している保険ショップの真髄とは、こうしたものだと思います。
商業施設のリーシング担当の根っこは「お客様」です。我々、保険ショップも「お客様の笑顔」のために日々努力をし、進化をし続けています。
こうしたことが解るもの同士が、心と心が通わせ、同じ視点から意見交換すると、こんな楽しんお話が出来ます。

見学していた保険ショップを後にしてエスカレーターに乗ろうとしたら、保険ショップのスタッフ全員が店頭に立って、深々とお辞儀され、「お見送り」をして下さいました。そのお辞儀はエスカレーターの乗った我々の姿が消えるまで、1分以上続いていました。素晴らしいお見送りに改めて感動しました。こうしてお見送りされたお客様は間違いなくこの保険ショップで契約されますよね。また、そうした姿を目にした他の通行客も、保険のことで相談するなら、この保険ショップにすると固く思われると思います。
こうした一寸した日々の「おもてなし」が保険ショップの真髄でもあります。

久しぶりに清々しい気持ちになれた保険ショップ見学となり楽しかったです。

銀行子会社保険代理店の展開

  • 2017/06/16
  • Dr.ウエノの保険コラム

銀行や信用金庫などの預金残額は2017年3月末時点で、過去最高の1053兆円になったと報道されました。
日銀のマイナス金利政策で金利はほぼゼロにもかかわらず、中高年が虎の子の退職金や年金を預け続けています。預金は銀行の貸し出しの原資ですが、今は活用されないまま積みあがる「死に金」。これでは日本経済が湧きたたない訳ですよね。

では銀行は何で生きていくのか?
ここ数年は完全に「保険販売による手数料」が大きな柱でした。ターゲットは「退職者」の退職金!預金していてもマイナス金利ですので、退職金の一部を保険にシフトして資産運用させようとし一昨年は年間5兆円もの資産形成系保険を取得し膨大な販売手数料を稼いでいました。しかし、銀行窓口販売では金融庁からの圧力もあり、顧客に対し「手数料開示」を自主的にすることになり、取り扱いは一挙に減りました。流石に、顧客に「これだけの保険料を戴くとこれだけの手数料が入りますが宜しいですか」では商談も進み辛いですよね。当然、保険会社も手数料開示されては「そんなに手数料払ってもやっていける保険会社って何だ」という展開にさせないために窓口販売手数料を下げてしまいました。追い打ちをかけるように、マイナイ金利下で資産形成系保険も一斉に値上がりしたり、売り止めになったりして売る商品自体も無くなくなって来ました。

そこで、銀行は「子会社である保険代理店」の活用に着手し始めています。銀行自体で言えば、駅前立地の支店は不要と言われています。Dr.ウエノも家の近くの銀行を使っていますが、一階のATMに行くことはあっても2階のフロアに行くことは皆無と言っても過言ではありません。駅前に立派な建物を有して多くの行員を抱えておく必要性が無くなっています。この流れで駅前立地の銀行支店は次から次へと無くなっています。で、この無くなった銀行支店を如何に活用するかで、銀行子会社保険代理店の登場となります。

銀行子会社保険代理店は、保険以外に投信であったり、カードローンであったり、不動産仲介であったりと色々な業務が可能です。だって「ノンバンク」ですから。

保険については、ターゲット層を従来の「退職者層に対する資産形成系保険販売」から「リテール層に対する保障系保険販売」に大きく舵を切ろうとしています。しかし、この「リテール保険販売」はそう簡単に出来るものではありません。特に年収と変なプライドの高い行員さんには勉強したからと言って出来るものではありません。
そのため、銀行子会社保険代理店が、地元保険代理店を買収、或は保険ショップ代理店との業務提携に走っています。保険ショップ代理店との提携による銀行支店をショップ化する展開は既に50店舗を越し、買収も数行が実施しています。

でも、それだからと言って進展すると簡単なものではありません。
保険販売の「根っこ」が分からないと無理です。

「Know How」ではなく「 Know Who」と何年も言い続けていますが、分からない方が多く、その意味では、まだ暫くは保険代理店業界も安泰なのでしょうか?