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コンセプトの力

  • 2021/09/15
  • Dr.ウエノの保険コラム

無印良品を展開する株式会社良品計画が新宿地区の中心部に位置する2店舗「MUJI 新宿」、「無印良品 新宿」をリニューアルオープンしました。

両店ともコンセプトを明確に変えての出店となっていて注目しています。
リニューアルで、「MUJI 新宿」は、環境や社会の課題に目を向けた商品・サービスとアート・デザインをテーマとした雑貨、家具に特化した旗艦店として生まれ変わり、「無印良品 新宿」は化粧品や掃除用品、冷凍食品、日替わり弁当などのくらしの基本となる日用品を拡充し、2店舗を通じて未来に目を向けるきっかけづくりから普段の暮らしを支える買い物まで、「お客様の暮らしの役に立つ場所となる」ことを目指すとIR発表されています。
また、両店舗は、リニューアルを機に、地域の方々と連携しながら、両拠点のエリアの発展や課題解決に取り組むとも報じられています。

具体的には、「MUJI 新宿」では、お客様にご愛用いただいた商品を染め直し、新たな価値を持つ商品に再生させた「ReMUJI」に色のバリエーションを増やし、藍色、淡色、墨黒などに染め直して再販売するとしています。また多くの方に「ReMUJI」の活動に参加いただけるよう、東京都内の店舗では不用となった衣料品の回収ボックスを設置する予定だそうです。その他、不用になった無印良品のユニット棚のパーツや無印良品の紙袋、古本、保冷剤をリサイクルやリユースする取り組みにつなげていき、できることからごみの削減に努め、地球資源の循環化および廃棄物削減の活動に貢献していくとしています。この他、多様なバックグラウンドを持つ顧客に対応した売場を目指し、男女共用トイレを設置、車いすのアテンドサービスを行い、手話や多言語対応が可能なスタッフを配置するとしています。なかなか良いですね。今後のお客様へのアピールはこうしたコンセプト力になると考えています。

無印良品は今年9月から新社長が就任し、「第2創業期」に突入すると位置付けされています。「第2創業」の打ち出しも十分力になりますよね。
第2創業期では、生活圏における「個店経営」を軸とした地域密着型の事業モデルの実現に取り組むとして、具体的には売上2億円超の食品スーパーの隣接地などに600坪規模の店舗を出店しスーパーと共存共栄しながら暮らしの一部となることを目指すほか、地元の生産者とつながり農と食を中心とした地域課題解決に貢献したい考えだとしています。同社は2年前から食品スーパー隣接地への出店を開始しており、当該店舗の売上は好調に推移しているそうです。スーパー側も30代の若者が来店するようになるなど客層が広がったそうです。
保険ショップも店頭で保険を売るというのではなく、お客様のあらゆる悩み事・困り事等々を相談できるハブとして展開するというコンセプトで大きく成長して来ました。
このコンセプトにブレはありません。
コンセプトの力を信じて、コンセプトをお客様に見える化させていきましょう。

訪問販売でなく出張保険相談サービスに変えてラストゼロマイルを達成する

  • 2021/09/06
  • ネクタイ派手夫の保険流通革命メルマガ

コンビニ最大手のセブン―イレブン・ジャパンが、インターネットで注文を受けてから最短30分で商品を自宅などに届けるサービスを、令和7年度までに国内ほぼ全店舗の約2万店に広げる方針であることが報じられました。
 
新型コロナウイルス流行に伴う外出自粛などで宅配需要が高まっており、収益の拡大につなげるとしています。
北海道、東京、広島の計約550店舗で試験実施しており、今年度中に3都道県を中心に約千店に広げる計画で、店舗オーナーの判断に委ねるが、7年度までには大半が導入する見通しとしています。
 
現在、配送はセイノーホールディングス(岐阜県大垣市)の子会社「ジーニー」(東京)などが担っており、拡大に向けて各地の物流会社とも交渉を進めているそうです。
ニュースでも紹介されたジーニー社は以前、結心会の定例会にも登壇いただいた企業です。
セブンイレブンが展開する「ラストゼロマイル」を支える企業で、ネットで弁当を注文されると、ご要望によって「家に上がって弁当のラップを取ってあげて電子レンジでチンして届ける」という「ラストゼロマイル」をリアルに実施されています。ジーニー社は「買い物弱者」をなくしたいとのコンセプトでラストゼロマイルを推進されていて、お客様に寄り添う結心会としても参考にさせていただきたいということで定例会にご登壇いただきました。
 
コンビニは店舗の新規出店が飽和状態にあり、新たな収益源の開拓が課題となっていますが、セブンイレブン全国約2万店でこうしたサービスが実施されると凄いことになりますよね。

同様に飽和状態にある保険ショップですが、「来店いただき保険相談する」従来の形を「出張して保険相談する」という新しい形に変えるのも良いかと考えています。イオンに家賃を支払って保険ショップを出店しても、別のスーパーで日常の買い物をされている方とは会える機会は極めて少ないですよね。であるならば、人が必ず行く場所に「サテライト保険ショップ」を作り、ここから「出張保険相談」という形でアポを取り、ご指定の場所にお邪魔して保険相談をして、最終的には保険ショップへ来店いただき成約手続きを完了するというのは如何でしょうか。これであればイオンファン以外の方でもイオン内の保険ショップにだけは来ていただけますよね。

訪問型保険販売というカテゴリーが定着していますが、これはあくまで紹介から紹介という展開での保険募集スタイル。これを出張保険相談というカテゴリーにすると色々な場所にサテライト保険ショップを作り、ここからアポをいただいてお邪魔するという募集スタイルにできます。やり方はタブレットをおいてアポを取れるようにすれば対応可能と考えています。

現在、タブレットを美容院や調剤薬局等々に設置してトライアルしようと進めています。
ご関心のある方は結心会HPからメッセージ下さい。宜しくお願い申し上げます。

パラメトリック保険

  • 2021/09/06
  • Dr.ウエノの保険コラム

パラメトリック保険というワードをご存じでしょうか。
あらかじめ決めておいた災害条件に該当すれば、損害状況の調査を行わずに即座に保険金を支払うという保険で、保険のDXを牽引する保険だと思いますが、なかなか浸透しませんね。約20年前に生み出されたものですが、テクノロジーの進化でようやく定着する感じがしています。

パラメトリック保険としては、中国の衆安住線財産保険の航空遅延保険は有名で、航空機の遅延を指標として被保険者の登場予定の航空機が一定時間遅延した場合に保険金が支払われるシステムで、運航情報データを取得し保険金支払い処理をすることで、顧客が請求手続きをしなくても保険金が自動的に支払われるという優れモノになります。

日本でも東京海上社が「地震に備えるEQuick保険」を販売しています。
トリガーとなる災害の指標は、気象庁が公表する震度データで、契約者が居住するエリアで震度6弱、6強、7の地震が発生すれば、保険金の支払い対象となるというものです。
ここ数年、震度6弱以上の地震は、2018年6月の大阪北部地震や、同年9月の北海道胆振東部地震、19年1月の熊本県熊本地方の地震など複数回発生しており、直近10年で見れば、約30回を数えますので、ちょうど地震保険強化月間である9月に考えてみては如何でしょうか。

保険金額は5万~50万円で、プレミアムプランだと、震度7の場合に50万円、震度6強の場合に20万円、震度6弱の場合に10万円が支払われるという商品になります。
保険料については、一般の地震保険より少々高めに設定されていますが、持ち家でなく貸家でも契約が可能で、20歳以上の被保険者ベースのため、家族の人数分だけ契約することもできます。

地震絡みですと、震度6弱以上の地震が観測され家財が壊れた場合や緊急的に飲料などを購入した場合に被害の申告を行うと1万円の保険金を「LINE Pay」アカウントで受け取ることができるというLINE保険があります。しかも、この保険は「贈るほけん」と位置付けられていて、“大切な人を想う気持ちと一緒に、保険を贈る”をコンセプトとして、「LINE」のトーク上でメッセージカードと一緒に保険がおくれる新たな保険サービスとなります。その第一弾商品である「贈るほけん 地震のおまもり」は、500 円の保険料(保険期間1 年間 / 全国一律)を「LINE Pay」で支払うことで、購入することができ、本商品を受け取り、加入手続きをされた方(被保険者)が、ご自宅地域で震度6 弱以上の地震が観測され、前述の被害の申告を行うと1万円の保険金を「LINE Pay」アカウントで受け取ることができるというもので、「LINE」上で保険の購入から加入・保険金の請求・受け取りまでをワンストップで完結できる優れモノになります。

9月は地震強化月間です。保険代理店の皆様は、こうしたパラメトリック保険とかの話題をしつつ、地震保険の提案をされてみては如何ですか。いつもと違った切り口で宜しいかと思いますよ。