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新型コロナ対策を陰で支える損害保険

  • 2020/09/28
  • Dr.ウエノの保険コラム
NHKが、9月21日から2日間、全国の18歳以上を対象にコンピューターで無作為に発生させた、固定電話と携帯電話の番号に電話をかける「RDD」という方法で、世論調査を行い、調査した方2214人の57%にあたる1270人から回答を得た結果、新型コロナウイルスに自分や家族が感染する不安をどの程度感じるか聞いたところ「大いに感じる」が27%、「ある程度感じる」が49%で不安を感じると答えた人は76%に上ったことが報じられました。一方、「不安をあまり感じない」が15%、「まったく感じない」が2%だったそうです。

皆さんは如何ですか。Go To トラベルに東京発着が加えられそうな感じで都内でも旅行に行くという方が周りでも増えています。先週末新幹線で広島・福山まで往復しましたが、新幹線はかなり混んでいて、また尾道にも寄りましたが観光客が多くてビックリしました。「不安はあるけど、いつまでも自粛では息が詰まるので動きたい」というのが実態でしょうか。

一日も早くワクチンが開発されることを祈りたいところですが、新型コロナウイルスのワクチン開発に関する臨床試験や治験中に起きた事故を補償する保険商品の成約が相次いでいることも報じられました。
 
英アストラゼネカは開発中のワクチンに関して有害事象が発生したとして治験を一時中止するなどリスクは顕在化しています。早期の収束シナリオの実現に向けてワクチン開発の期待感が高まる中、製薬会社や大学病院の経済的リスク軽減に損保会社が大きな役割を果たしている形になります。
治験や臨床研究に起因して被験者が死亡したり後遺障害などの健康被害が起きると実施者には賠償責任が発生します。実施者が無過失でも健康被害との間に因果関係が認められると補償責任が問われることになります。

そこで一般に実施者は法令などに基づき保険の加入措置を講じています。
例えば、治験被験者への補償策定では医薬品企業法務研究会が定める指針に基づくケースが多く、補償金は労災保険の障害等級に応じて変動します。
 
こうした保険は東京海上日動火災保険、損害保険ジャパン、三井住友海上火災保険、あいおいニッセイ同和損害保険の国内大手4社のほか、チャブ損害保険などが提供していて、複数社ですでに数十件の成約実績があるそうです。
 
新型コロナ対策で、こうしたところでも保険は役に立っているのです。

損害保険は社会性の高い商品を販売することで社会を支えて来ました。
こんな話題を是非保険代理店の皆様はお客様にお伝え下さい。