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高齢ドライバーの免許更新時の技能検査義務づけ

  • 2022/05/16
  • Dr.ウエノの保険コラム
高齢ドライバーによる事故が相次いでいることを受けて信号無視などの違反歴がある75歳以上のドライバーが免許を更新する際に技能検査が義務づけられる制度がスタートしたことが報じられていました。

高齢ドライバーの事故防止対策を盛り込んだ改正道路交通法が5月13日施行されたもので、一定の違反歴がある75歳以上のドライバーについては、免許を更新する際、実際に車を運転して技能をチェックする検査が義務づけられることになります。

違反歴がある高齢ドライバーが免許を更新する際に義務づけられる「運転技能検査」は5つの項目からなります。
具体的には、▽指定された速度での走行、▽一時停止、▽右折と左折、▽信号機の通過、それに▽段差乗り上げで、減点方式で基準の点数を上回れば合格だそうです。ただし、検査中に逆走したり、信号無視で横断歩道まで達したりした場合はその場で不合格となるそうです。5つの項目のうち、「段差乗り上げ」は高齢者によるアクセルとブレーキの踏み間違いによる事故が相次いだことを受けて設けられましたそうです。検査では、アクセルを踏んで高さおよそ7センチの段差に乗り上げた後、ブレーキに切り替えて素早く停止できるかを確認するそうで、段差に乗り上げられない、または乗り上げた後、1メートル以内に停止できない場合は減点されるということです。

運転技能検査の対象かどうかは免許の更新を知らせるはがきに記載されるということで、警視庁によりますと、都内の場合、会場は▽警視庁の府中運転免許試験場と▽鮫洲運転免許試験場、それに▽東京都公安委員会の指定を受けた43の自動車教習所となり、受検には事前の予約が必要だということです。

今回の対象は、免許更新の時点からおよそ3年間さかのぼり、信号無視やスピード違反など11種類の違反を1つでもしたドライバーで、対象者は年間およそ15万人と予想されています。検査は繰り返し受けられますが、更新期限までに基準に達しなければ免許は失効するそうです。

また、自動ブレーキなどの安全機能を備えた「サポートカー」に運転を限定する新たな免許も5月13日から導入されたそうです。

高齢者による事故は多く、且つ被害も大きいものが多いイメージがありますので、良い傾向だと思いますが、地方で足がなくなるといきなり認知症になったとかもありうるので難しいところでもあると思います。

今まで地方の高齢者の自動車保険を取っていた代理店は、これにより免許更新できないとそのまま自動車保険の解約につながります。地方の損保代理店は益々生き残りが厳しくなりますね。