メルマガ一覧

自販機大国 ニッポン

  • 2022/06/13
  • ネクタイ派手夫の保険流通革命メルマガ
日本は、人口や国土の面積に対する自販機の普及率で世界一の”自販機大国”だそうですが、
自販機の製造メーカーなどでつくる業界団体「日本自動販売システム機械工業会」によれば、国内の自販機の普及台数は、ピークだった2000年の560万台に対し、去年は400万台と、コンビニの台頭やネット販売の定着等もあり、この20年余りでおよそ3割、160万台も減少したそうです。ただ、コロナ化で人との接触を避ける傾向の中、自販機を使った色々な取組が紹介されていましたので取り上げてみたいと思います。

東京 新宿のコスメショップにお目見えした「アイシャドウを扱う自動販売機」はAI=人工知能が搭載されていて、備え付けのカメラで買い物客の顔の形や目鼻の位置・大きさなどをその場で解析、その人に最も適した色合いの商品を全26色の中から4色「おすすめ」してくれるというものだそうです。しかも色の組み合わせはおよそ35万通りということで若い女性を中心に人気を集めているそうです。ターゲット層が良いですよね。しかも、開発したのは大手印刷会社というからちょっとビックリですよね。

東京 品川の国道沿いに並ぶ10台の自販機で売られているのは、本場のたこ焼きに韓国料理といったさまざまなジャンルの食品で、さらに、5000円のキャビアや、2000円の宮崎牛といった、高級食材まで置かれているそうです。幅広い品揃えで評判を呼び、設置業者によると、この場所だけで月500万円以上売り上げているといいます。

自動車部品メーカーなどに切削工具を販売している名古屋市の会社は、東京進出など事業の拡大を検討している名古屋で人気の3つの飲食店に声をかけ、手羽先やひつまぶし、それに赤味噌を使った牛すじ煮込みといった“名古屋めし”を自販機で販売しているそうです。
ポイントは「ある仕掛け」にあります。それが、商品には、設置先の食器店のマグカップなどと交換できる引換券が入っていて、購入した客は、店の中で景品を受け取ることができるというサービスだそうです。客が景品を引き換えに訪れた時に、店員が自販機で買った商品について「量が少ない」「値段が高い」「味が濃い」などといった感想を聞き出し、性別や年代の情報とともに記録していきます。こうして集めたデータや情報は、売れ筋などを分析したうえで毎週、飲食店に伝えられ、新商品の開発などに役立てられるのだそうです。自販機からマーケティングへ、そして名古屋めしの東京進出の入口にもつながるものとして紹介されていましたが、設置場所と協力してのアンケート取得はアイデアだと思いますね。

自販機を使った「町興し」もされていて、兵庫県尼崎市の商店街に設置された自動販売機には「塚口商店街の味」と書かれ、すしやカツサンド、カレーなどの料理が並んでいて商店街にある4つの飲食店が共同で使い自慢の料理を冷凍で販売しているそうです。群馬県高崎市でも、冷凍自販機で県内各地の店の味をアピールしようという取り組みが始まり、「群馬の中華」と書かれた自動販売機には、伊勢崎のラーメン、太田のギョーザ、前橋のシューマイなどが販売されているそうです。

コロナ禍をきっかけに、改めて注目される自販機。変わりゆく消費者の生活様式をより便利に、より豊かにするサービスの登場により、”自販機大国ニッポン”は、新たな時代に突入しているといえそうです。

10年ほど前に企画して大手自販機会社と打ち合わせをして結果流れましたが、保険ショップも店頭に自販機おいてネット系保険のパンフレット等が手に入る仕組みを作ったら加入する人は確実にいると思います。人と会わないでアプローチできる仕掛けとして自販機の活用を保険業界も考えてみては如何でしょうか。