第303号 「できたことに“意識”を向ける習慣」 -2025年 4月 14日配信

「できたことに“意識”を向ける習慣」

向上心がある、成長意欲を持っている、って素晴らしいことですよね。
自分自身のさらなる成長のために、できないことやできていないことに
意識を向けて改善していく。
足りないところを足していく感覚も大切だと思います。
その一方で、今自分ができていること、あるいはできたことに意識を向けていくことも、
重要なことなのです。

「学習性無能感」をご存知でしょうか?
アメリカの心理学者マーティン・セリグマンが提唱した理論です。
小さな失敗や小さな「できない」という体験を繰り返すと、無力感に包まれてしまいます。
自分は何をしてもできない人間だと思い込んでしまい、
「無力感」を身につけてしまうことです。
とっても恐ろしいことですが、実際によく見られることです。
この学習性無力感の恐ろしいところは、「無自覚」のうちに、
この効果が進んでしまうところにあります。

では、この恐ろしい「学習性無力感」から抜け出す方法は、というと、
それは、有力感(自分には能力があるという実感)を学習していくことです。
すなわち、小さな「できた」の体験に意識を向けていくことなのです。
無力感も有力感も、学習(身につけていく)のポイントは、
「小さな」体験を重ねるということです。
大成功や大失敗による影響よりも、
時間をかけた「小さな」体験を繰り返すことの影響が大きいのです。

ですから、小さくてもいいので「できた」ことに意識を向けていく習慣を持つこと、
これが人生を豊かにしてくれるポイントなのです。

さっそく、自分の「できた」体験を探してみませんか。
どんな小さなことでもOKです。
自分の頭の中を「できたこと」の記憶でいっぱいにしていきましょう。
すると、未来に対しても「できるイメージ」が湧いてきます。

あなたの最近の「できたこと」はどのようなことですか?