第138号 「試されて本物になる」 -2018年05月28日配信-

生きていると逆境だと感じる時が必ずあります。
上手くいかない時、抵抗や逆風にさらされる時、
誤解されたり、実際自分が間違ってしまったり、その後また対応を間違えて、
さらに問題が大きくなってしまう。
ピンチが大ピンチ、絶体絶命に。
逆境を将来に向けて、糧にするのか、傷にするのか、大きな分かれ目です。
この時に大切な考え方が、
「試されて本物になる」という思い。

いま、自分は試されている。
この状況を自分がさらに成長するための砥石だと考える。
本物の人物とは、いつでも・どこでも・どんな状況でも、
誰に対しても態度を変えない人のこと。
本物になるための必要で、有り難い試練だととらえ、
いま、自分にできることに全力で注力する。
この時に大切なのは、今の自分を守るのではなく、
未来の自分に誇りを持てるような行動をすること。
プライドとは、今の自分に持つべきものではなく、
未来の自分に対して持つべきものなのです。

今の自分を守るために、周りから見て恥ずかしいことをするのではなく、
未来の自分を守るために、自分から見て恥ずかしいと思うことをする。

逆境の時こそ、他者視線が必要です。
視野が狭くなる逆境の時こそ、
自己保身の本能が強く働く逆境の時こそ、
「ほめ達!」を意識して、心の視野を広げ、
自分と状況を客観的にみつめ、その中から価値を発見する意識を
持つことが大切なのです。

松下幸之助さんはおっしゃいました。
順境、結構。
逆境、大いに結構。
逆境の中だと工夫が出る。

逆境こそ、人を成長させる最高の環境なのです。

もし逆境だと感じることがあれば、
これは成長痛とともに最高のストーリー・エピソードを手に入れるチャンスだととらえ、
自分の感情の変化を記録しておいてください。
きっと将来、誰かの役に立つ貴重な財産となるはずです。

逆境はない方が、もちろんいいのですが、
逆境の中にも価値を見つける生き方ができれば素敵だと思うのですが、
皆さんはいかがですか。