第179号 「完璧は遠くにあるから、いい」 -2020年02月10日配信

完璧な人なんていない。よく言われる言葉です。たしかに、その通りです。
しかし、そう言いながら、そう思いながら、完璧を目指している、あるいは、
できれば完璧で在りたい、完璧に近づこうとしている人って、多くないでしょうか。

かくいう私も、かつては完璧を目指して頑張っていました。
虚勢を張り、かなり背伸びして、自分を大きく見せて生きていた時期がありました。
その当時、私の好きな言葉は、
「完璧にはなれないかもしれないが、限りなく近づくことはできる」。
今の私は、少しだけ違います。
「完璧にはなれないかもしれないが、少しでも近づくことはできる」。

かつての私は、100点満点中の80点の自己採点でした。
そこから100点に近づこうとしていた。
今の私は、100点満点中の20点の自己採点、そこから100点に向かって進んでいく。
80点から20点では、自己採点が下がりすぎ、
自己肯定感が下がったのかというとそうではないのです。
今の方が、自分のことを認めてあげることができています。
至らぬ自分を含めて、自分自身を認めてあげることが出来ているのです。
そして、自分の可能性に気づいて、ワクワクしながら生きています。

表現を変えると、こういうことかもしれません。
かつて私は、100点満点中の80点。(8割出来ている)
今の私は、1000点満点中の200点。(2割出来てる、あと8割伸びる余地がある)
自分の完璧レベルが、100点満点から1000点満点にバージョンアップしているのです。
そして、100点から20点足りないという不足感ではなく、
まだ8割も伸びる余地があるという期待感の中で生きることができている。
これはありがたいことです。
きっと、1000点満点中800点まで成長することができれば、
今度は、1万点満点の目標に向かって挑戦することになると思います。

自分にとっての満点の基準を変える。
そして、完璧に近づき、その完璧がさらに遠ざかることを楽しむ。
たどり着けない完璧の姿を睨みながら、その背中を追いかけることを
成長というのではないでしょうか。

あなたの今の自己採点は、何点満点中の何点ですか。
そこから、さらにポイントを上げていくために、
今すべきことって、どんなことでしょうか。