第187号 「言葉にするということ」 -2020年 6月 8日配信

「言葉にするということ」

頭の中に思い描いていることは、なんとなく、ぼやっとしています。
混沌としていて、整理されていない状態です。
思い、想念が、頭の中で、アイディアとして、
湧いては消え、消えては現れを繰り返しています。
まるでつかみどころがない状態、まるで気体、そう水蒸気のようなもの。
現れたと思った瞬間、まさに雲散霧消、跡形もなく消え去ってしまうのです。
その一瞬の思いを、言葉にすると、気体だった思いが液体に変わります。
例えるならば、空気中の水蒸気が水になるようなものです。
水、液体になると、容器に入れることができるようになります。
容器に入れることができると、自由に使えるようになります。
水を、コップや水筒に入れて、持ち運び、必要な場面で役立てることができるように、
自分の思いも、言葉にして、つかまえて使えるようになるのです。

思いを持つことと、それを言葉にすることには、大きな違いがあります。
何となく思っていることの、言語化、意外と先送りされていて実現されていないことが多いものです。
とっても素敵な思いや願いが、流れ去ってしまい、消えてしまうのは、
あまりに、もったいないことではないでしょうか。
一手間かけて、思いを言葉にする、それを記録する。
思いという、気体のような不安定なものを、言葉として液体化する。
さらに、その言葉を記録することで固体として固めて、確たるものにしていく。

さっそく、今の思いを言葉にしていきませんか。
頭の中にある、思いや願いやアイディアを、どんどん言語化して、言葉として表現して、
それを何かに記録していく、このサイクルを習慣化することによって、
どのような変化が起きだすでしょうか。

思いを言葉に、その言葉を記録。
何に記録しますか、ノートに、あるいはパソコンに。

最初に記録される言葉は、どのような言葉になるでしょうか。
その言葉を、1年後、5年後、10年後、見直した時に、どのような気づきがあるでしょうか。
その時を楽しみに、どんなに小さな思いでも、記録していきませんか。