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若年層の保険の意識

  • 2017/06/09
  • ネクタイ派手夫の保険流通革命メルマガ

先般、流通経済大学の学生たちが事務所に来てくれて、保険についての意見交換する機会を得ました。流通経済大学は茨城県龍ヶ崎市と千葉県松戸市にキャンパスを置く大学で、わざわざ東京の事務所まで来てくれました。
 
学生たちが考える仕組みの中で、「保険」を活用したいということで、意見を聞きに来られました。約2時間ほど、学生たちと意見交換し、逆に学生たちがこんな保険だったら加入したいと思うリスクを聞いていたところ、意外にも「チカン冤罪保険」に強い関心を示しました。
 
彼ら学生にとって、「今」を否定されることに異常な抵抗感があるのに驚きました。
チカンと間違えられた段階で仕事も無くなり、「今の社会」から放り出される恐怖が凄く強いことがよくわかりました。チカン冤罪保険は、「交通費の一部」と考えて、是非加入したいと言っていて、社会人よりむしろ社会に出る前の学生向けに売れるのかと思いました。もし著者が今、学生でチカンに間違えられて、社会から放り出されたらどうするかを考えたら、恐らく海外に飛び出して仕事を探して、グローバルなビジネスマンになって日本に錦を飾るけどなと言ったら信じられないといった顔をされました。
そこで、「君たちが一番恐れる社会から放り出されるような事件・事故に巻き込まれた際に、海外に行って再起するために例えば半年間、英語かタイ語といった語学教室に通える費用を負担する保険があったら加入する?」と聞いたところ、間違いなく加入するとの回答でした。
 
若い人のことは若い人とじっくり話さないとわからないですね。機会があれば、こうした学生たちとの意見交換を色々な大学としてみたいと思いました。ドコモが保険ショップをスタートした際、その目的の一つに「若年層に保険を浸透させたい」としていました。日本生命も若年層の保険料を割り引き、加入し易くしていますが、「価格」ではないことは読者の皆様がご承知の通りだと思います。

「若い人のことは若い人に聞く!」これしかないですよね。
でも、この機会を如何に創っていくか?が大きな課題だと思います。大掛かりなことは出来ませんが、各地の保険代理店の皆さん、是非、近くの大学に声をかけて、少なくても良いので学生たちとの意見交換の場を作ってみては如何でしょうか。
以前、保険ショップのイベント開催の際に近くの大学に求人広告を出して中長期のイベントの際にアルバイトを活用していましたが、こうした展開から若い人の考えを知る機会を作ることが出来るかと思います。
あとは、保険代理店自体に若い方を採用することだと思います。頑張って毎年「新卒者」を採用されている所もありますが、採用することで若い方の考え方を理解できると思います。

保険代理店としても「若年層対策」を真剣に考えてみて下さい。


保険ショップの過去の成功体験

  • 2017/06/02
  • ネクタイ派手夫の保険流通革命メルマガ

保険ショップの過去の成功体験を未だに引き摺っている代理店が多いですね。

過去は過去です。

今は顧客動向、ニーズが日々大きく変化しているのに、これに目を瞑って過去の成功体験を未だに信じて取り組んでいる保険ショップでは先行きはありません。

セブンイレブンがここまで続いたことについて「日々、何らかの形で変化させてきたから」と有名な経営者の方が仰っていましたが、その通りだと思います。

何度も言っていますが、保険ショップは「サービス業」です。「保険代理店業」ではありません。従って、顧客の変化を「感じて」、常に「変化」させることでのみ生き残れると考えています。故に成功体験を顧みてはダメです。
折角、日々、お客様と接して、生の声を聴いているのですから、この声を反映させたショップにしなければ、ショップとしての意味がありません。うちは料理に自信があるから変わらない味で繁盛を極めた商品を相変わらず売り続けているというレストランが続くと思われますか。保険ショップとは名ばかりで一店舗だけを頑なに守っていくという体ではそれでも良いかと思いますが、少なくても複数店舗を広域に展開しているのであれば、経営者は常に店舗に顔を出し、スタッフと話し合い、現状をきちんと把握し、イベントくらいは参加して顧客に直接接して、肌感覚で、お客様が何を求めているかを理解すべきです。

保険ショップの経営者の皆様、出来ていますか?

・出店している商業施設のマネージャーさんといつ会いましたか?
・マネージャーさんと会って最近の商業施設自体の状況をきちんと把握していますか?
・商業施設に行く時は従業員専用入口から入ってバックヤードに掲示されている色々な紙
媒体を見ていますか?
・商業施設に行く際はバックヤードにいらっしゃる従業員さんの数を把握して、相当数の手
土産を持参していますか?
・商業施設に行ったら、全てのフロアを回り、たまに繁盛している店舗に入って、客を装って当該店舗のスタッフと話をして情報を入手していますか?
・商業施設に行ったら駐車場をチェックして、車の種類で来店している客層がどういった層かをチェックしていますか?
まだまだありますが、こうしたことをしないで、過去の栄光を未だに信じて、過去のやり方を引きずってやっているようでは、この保険ショップM&Aバブルのうちに売却された方が良いと思います。

日々、お客様の変化を感じて保険ショップ自体を変化させているからこそ「保険ショップ経営は面白い!」のです。
保険ショップ経営者の方で、今、経営が面白いと感じられていなければ、今あるすべてを断捨離してみることをお勧めいたします!

改正保険業法施行から1年

  • 2017/05/26
  • ネクタイ派手夫の保険流通革命メルマガ

昨年5月29日に改正保険業法が施行されて1年が経ちます。
この一年間で色々な変化があり、「フィデューシャリー・デューティ」、「プリンシプル」、「ベスト・プラクティス」等々といったカタカナの用語が普通に使われるようになりました。
そこには金融庁自体の改革があります。

今回は、金融庁が推し進める三つの改革を理解しましょう。
①金融庁の改革
 皆さんは、金融庁の存在意義をご存知でしょうか。
 それは「国民の厚生の増大」です。
つまり、金融庁は「国民、生活者のためにある」のです。
そのために「業界規制庁」から「産業育成庁」に変わろうとしています。

今の金融庁の凄いところは、「過去のやり方は間違っていた」と認めたことです。
「過去のやり方が間違っていたので改める」として、言い方は適切ではないかもしれませんが、野球で言うと「アンパイア」から「コーチ」にいきなり変わろうとしています。
金融庁が出来て20年で、金融庁自体が改革を率先して取り組んでいるのです。

②地方銀行改革
 そして、改革の主軸を地方銀行改革に持って来ました。
現在、個人資産の総合計は1700兆円、そのうち預貯金は920兆円と言われています。
こうした個人資産を「再起動」させるために銀行改革を推し進めています。
昨年の「地方銀行窓販での保険商品販売手数料自主開示」も、この流れの一環ですね。
 金融庁は、銀行の数が明らかに過剰と解釈していて、能力のない銀行はいらないと明言しています。
能力のない銀行とは、例えば担保を取ってお金を貸す行為を指します。
金融庁は、担保を取ってお金を貸す行為は小学生でも出来る行為であり、金融のプロである銀行員は企業の将来性であったり、地域への将来の貢献度であったりといった幅広い尺度から判断して融資すべきであり、企業を育成する役割を担うべきだとしています。まさに正論ですよね。
そのために銀行への検査の在り方を変えるとしました。従来の重箱の隅をつつくような検査を止め、本来あるべき金融の仕事をしているかの検査に変えるとしました。地方銀行故に、それなくして地元で存在価値はないとし、自分達が金融機関として仕事をすれば、リターンを得ることが出来るはずと指摘しています。
③資産運用改革
 預金を投資信託等にシフトさせ、預貯金で眠っている920兆円を再稼働させる改革です。そのための一つとして資産運用を活性化するために個人投資家向けの勉強会を普及させたいと言ってます。日本では金融の勉強を子どもの頃からやっていないので、お金がお金を生むやり方自体を好まない傾向にありますよね。これを欧米並みに近づけたいと動いていて、投資商品自体の認可も積極的に動いています。
個人投資拡大を期待して登場したジュニアNISAは記憶にある方も多いと思いますが、意外にも9万件しか売れず、ついに来年1月、金融庁が押し切った形で「積立NISA」が登場します。

以上が金融庁の推し進める3つの改革です。この基本ラインを踏まえて、保険業界は如何になるべきかを考えていく必要があると思います。


保険ショップもターゲットを絞っては如何?

  • 2017/05/19
  • ネクタイ派手夫の保険流通革命メルマガ

50歳まで一度も結婚をしたことがない人の割合を示す「生涯未婚率」について、2015年の国勢調査の結果、男性で23.37%、女性で14.06%にのぼったことがわかりました。最近、メディアで報道され話題になっていましたね。
前回の2010年の結果と比べて急上昇し、過去最高を更新。何と、男性のおよそ4人に1人、女性のおよそ7人に1人が生涯未婚であることがわかりました。
「結婚離れ」の進み方は異常値ですね。

国立社会保障・人口問題研究所が実施した「出生動向基本調査(独身者調査)」によると、「いずれ結婚するつもり」と考える未婚者(18~34歳)の割合は、男性86.3%、女性89.4%で、ここ20年間を見ても、若干の低下はあるものの、高い水準を維持しています。
「結婚したいと思っていても結婚できない」という背景には、雇用の不安定化や低所得化の影響が指摘されてきましたが、他方で、身近、特に職場における出会いが減少しているのではないかとの指摘もあります。

以上を踏まえ、非正規雇用者、規模の小さい職場に勤める者、関東以外の地域に住む者は職場で交際相手・結婚相手と出会う機会が少なく、こうした若者が結婚を希望する場合、独力で配偶者を探すのはもちろんのこと、職場以外で配偶者をみつけることができる機会を社会的に増やしていくことも重要と公的機関等から指摘されています。

こうした指摘もありますが、全国各地に展開する保険ショップでも何か出来ると思われませんか。
ネクタイ派手夫だったら、例えば、保険ショップで保険加入された方での中で、「独身で結婚したい」という方がいらっしゃれば、代理店の独自サービスとして婚活をご案内しても良いかと考えています。保険加入者同士を繋ぐことで「出会い」を創出することが出来れば、結果、地域に貢献できると思いませんか。
保険契約者をこうした「サービス」提供することで、保険代理店の「会員化」し、顧客を別の意味で抱え込めれば面白いと思います。昔のような「おせっかい」の人が社会の希薄化によりいなくなりました。この「おせっかい」が出来る存在を「保険ショップ」がやるべきかと思います。

昨年、大学生たちが「こんな保険があったら加入したい」というイベントをした際、「婚活付き生命保険」という意見も出ました。付帯サービスとして保険そのものに付帯することは難しいと思いますが、保険代理店オリジナルサービスであれば問題ないと思います。
こうした地域に展開する保険ショップならではの取組が今、注目されていると思います。
保険ショップという「場」を活用して「シニアの生き甲斐作り」、「予防医療情報発信」、「婚活」、「子育てママカフェ」等々を実施することで、地域社会との交流の「場」を作れればと考えています。
家庭、職場に続いて、老若男女問わず、気楽に集える場所としての「サード・プレイス・カフェ」としての保険ショップの位置づけを真剣に考えられては如何でしょうか。

ほけんの窓口グループが金融事業者として「最優の会社」宣言を公表

  • 2017/05/12
  • ネクタイ派手夫の保険流通革命メルマガ

金融庁が今年3月末に「顧客本位の業務運営に関する7原則」を公表し、金融事業者はこれらの取組を「見える化」させるために取組方針を策定し公表するように指導しましたが、早くも保険代理店であるほけんの窓口グループが取組方針を「お客さまにとって最優の会社」として宣言し、ホームページ上で公表しました。

これまで、「広義の意味で保険代理店も金融事業者に含まれる」と解釈されるとしていましたが、これで、完全に「金融事業者」の一員として保険代理店も位置付けられることになりましたね。

当局によるモニタリングも積極にされていて、知り合いの複数の保険代理店が金融庁ヒヤリングを受けました。当局は、金融事業者における業務運営の実態を把握し、ベスト・プラクティスを収集し、金融事業者と対話を実施し、「プリンシプル」を踏まえた取り組みを働きかけようとしています。

今後は全ての代理店が、取組方針の策定、公表に向け、スタートを切る必要があると考えます。
大手の代理店とは異なり、中小零細代理店では、個々でこれに取組むことは難しいと考え、一般社団法人保険健全化推進協会結心会では三ヶ月に一度の定例会時に必ずこれに関する勉強会・情報共有会を開催することを発表していますので、こうした組織に入って一緒に構築することも検討されたら良いと考えます。勉強会の名称は「お客様に託される保険代理店となるための勉強会」としました。定例会の際に講師の方をお招きしてご指導を仰ぎ、会員同士で業務運営に最も適した取り組みを話し合い、「地方の保険代理店に求められる原理原則」を導き出し、方針として策定できる支援をしたいと考えています。
勉強会の開催については東京資本の広域代理店でなく、地元に根差して地域社会のために日々貢献している保険代理店であれば参加できますので、是非ご参加いただければと考えています。≪一応、次回定例会は7月11日~12日に開催予定です≫

社員評価についても、ほけんの窓口グループの取組方針には、業績を重視した評価でなく、お客さまに対する接客品質・相談品質を高め、お客さまからありがとうと言っていただける人材を評価する制度とすると公表されました。
ここについても、勉強会で検討して行きたいと考えています。
一般社団法人保険健全化推進機構結心会ではスタートした時点で、会員同士が意見を出し合って「店舗運営マニュアル」や「社員給与体系」等について基本となる案を策定した経緯もあります。新しい人事評価制度についても、実態を把握しつつ、具体的にどうするかを参加者全員で意見交換し、一定の案を作りたいと考えています。

今こそ、全国各地で頑張る保険代理店は集結すべきです。
個々でやっても限界があります。同じ境遇で地元に根差す保険代理店の皆様、是非、結心会で勉強してみませんか。