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車のディーラーさんのショールームを使ったセミナーから生保へつなぐ

  • 2020/08/31
  • Dr.ウエノの保険コラム

車のディーラーさんで自動車保険を販売する際は「車が新しくなったので自動車保険の車両入替は如何されますか」と話の展開ができますが、整備工場の場合、車検から自動車保険にもっていくという流れに対してお客様の抵抗感があるということで自賠責保険に対して任意保険の加入率は低いところが多いと聞いています。ましてや、ここに生命保険を販売しようとすると極めて困難になります。

かと言って毎月車検でお越しになる既存のお客様に対して、いつまでも車に限定したサービスやモノの販売をしていては「もったいない」ですよね。

そこで、お客様のニーズ喚起をするために車のディーラーや整備工場の会議室スペースを活用しての「セミナー」や「カルチャー教室」開催から生命保険相談に誘導しようというチャレンジをされているところがあります。

それが奈良市の株式会社ガラージュモリ(奥谷丈輝社長)。
ガラージュモリでは整備工場が二つとプジョー奈良のショールームの三つの「インフラ」を有されています。整備工場の1階スペースを活用して「お子様にお金の大切さを知ってもらうための『キッズマネースクール』」を開催され、多くのファミリーで賑わうというセミナーも過去2度展開されましたが、今回はプジョー奈良のショールーム2階セミナールームを活用しての「資産形成セミナー」を開催されました。

講師は、提携されているヒューマンアカデミー(本社:東京都新宿区、川上輝之社長)で手配いただきました。当該社は25都道府県に65の校舎を持ち、色々な資格取得の講座や数多くのカルチャースクールを開催していますが、新型コロナの影響で電車に乗って移動してわざわざ校舎に通うことに抵抗感がある方が多く、これを近くの車移動できる場所に代替できないかということで、ガラージュモリ社と提携したもので、今後、こうしたモーターチャネルのスペースを活用して各地でカルチャースクール等を開催できないかと考えています。しかも、教室に通う生徒はガラージュモリ社の既存顧客にも案内できますので、ヒューマンアカデミー社としても、「場所と集客」が一度に確保できるのでこの展開に大変興味を示していただいています。

今回はインデペンデントファイナンシャルアドバイザーの北田雅人氏に登壇いただき「知って得する投資の世界」と題してお話しいただきました。大学でも講義されている方ですので、話はお上手で、身近な話題から「投資の情報源は普段の生活の中から得ることができる」ことをお話された上で「資産運用の基本的な考え方」についてわかりやすくお話しいただいたので、参加者は熱心にメモを取られ、講師に質問される方も多く、手ごたえを感じました。

これで、モーターチャネルでも車以外の保険を含めた金融全般まで案内できるのだとアピールできたかと思います。しかも今回の資産形成セミナーは2週にわたり開催されますので、2度にわたって来店される中で、具体的な生命保険相談につなげたいと考えています。

結心会では、こうした全国各地のモーターチャネルの皆様と一緒に生保獲得を手始めにお客様の個人情報を厚くし、ここにお客様が求められる色々なサービスやモノを販売したいと考えています。9月9日午後からは「第一回結心会モーター部会」を開催し、全国から参加いただくモーターチャネルの皆様と今後の展開を考えていく予定です。
モーターチャネルの皆様個々で求められることは異なると思いますので、じっくりお話をお聴きして個々が求める方向性を決めて個別対応していきますので、ご関心のあるモーターチャネルの皆様は是非9月9日の「第一回結心会モーター部会」にご参加下さい。内容は結心会ホームページに掲載してありますので、ご確認下さい。
モーターチャネルが新しい生命保険募集チャネルの一角となるよう皆さんと取り組んで行きたいと思います。宜しくお願い申し上げます。

コンビニ店舗数が2019年度対前年比で0.5%減

  • 2020/08/31
  • ネクタイ派手夫の保険流通革命メルマガ

コンビニエンスストア業界の成長モデルが行き詰まっていると新聞で報じられました。
 2019年度の国内コンビニ店舗数は、比較可能な15社で5万8250店と2018年度比で0.5%減ったそうです。常に増店し続けてきたコンビニ業界にとって、この現象はデータを遡れる1981年度以降初めてとのことで、中でもローソンは約200店の大幅純減となったそうです。
15社の全店売上高も11兆9240億円と、伸び率は1.3%増となりましたが、2010年度以降で最低を記録したそうです。
 
背景にあるのが、「コンビニの従来型モデルの限界」にあります。
これまでは積極的な新規出店で総店舗数をいかに増やすかに注力し、同時に特定地域への集中出店や画一的な店舗づくりによる配送・運営効率の向上を進めることで成長と高収益を両立してきました。しかし、店舗数が5万店を超えたあたりでこのモデルは限界を迎えています。

出店余地が狭まったことで同一チェーン同士による客の奪い合いすら起きた結果、1店舗の1日あたりの平均来店客数は2.3%減の932人と、5年連続で前年を下回ったそうです。
そこでローソンは出店戦略を見直し、出店を優先するのではなく、オーナーが見つかるまでは土地や建物を契約しないようにしています。セブンは画一的な店舗づくりを改め、「住宅地」や「ロードサイド」など出店地域の実情にあった形にすることとし、2021年2月期中には全店舗の4割にあたる8千店以上で採用するそうです。動きが速いですね。

コンビニはガソリンスタンドや調剤薬局併設型など多様化が進み、顧客は「わざわざ行く」単体のコンビニから、「ついでに寄れる」併設型に移行していくものと推察します。併設型だと「立地」や「出店コスト」も単体よりは安価で出来るのでコンビニにとっても有難いですよね。

商業施設出店の保険ショップも過渡期を迎えています。新型コロナの影響で大型商業施設の来店は減り、「目的買い」のお客様が増えています。「目的買い」とは「買うものを決めて来店して用事が済んだらさっさと帰る」というもので、時間つぶしに目的もなくブラブラと商業施設内を回っているお客様をイベント等で引っ張って集客している保険ショップにとって大きな痛手になっていると思います。また、保険見直しの相談があっても現在加入されている保険内容は同類の保険ショップで加入された方が多くなりフルに見直す提案ができなくなっていることもあります。

そもそも個人で保険マーケットを「紹介から紹介」で拡大することに限界があるので、「不特定多数のお客様が来店される商業施設に出店して、ここから顧客を獲得する」という集客モデルも限界を迎えつつあります。365日無休でスタッフのシフトを回す大変さと家賃の高さを考えれば、保険ショップも商業施設からは退店をして別の形にシフトする必要があると思います。

併設型で固定の顧客が来店される場所はどこかを考えれば、良いだけです。
持病の薬を毎月貰いに来局される「調剤薬局」であったり、車検で確実にお客様が来店される「整備工場」は、今後の保険ショップ出店の場所として最適と考えています。
関心のある方は是非ご一報下さい。

マッチングサイト

  • 2020/08/24
  • ネクタイ派手夫の保険流通革命メルマガ

「直接、人と会えないなら、スマホで出会いを創れば良いのでは」と考え、マッチングサイトを作っている会社の方とお会いしました。

今、この会社が運営しているマッチングサイトはどんなものか紹介しますと、一つは「個人宅配アプリ」になります。おばあちゃんが孫のために美味しいケーキを作ったので孫のところに届けてほしいとアプリを使って「どこからどこまで、この時間帯で運んでくれる人」と検索すると、該当者が出てきて、この中から一人を選択して依頼するという仕組みになります。電車で5駅先とかに住んでいても新型コロナの影響で家まで持って行くのは憚られますよね。でも可愛い孫のためには何でもしてあげたいという方は多いと思います。では一体誰が運んでくれるのかというと年金生活者のシニアだったりするそうです。シニアでも駅5駅くらい運ぶことはできますよね。料金は一律980円程度だそうで、シニアにとっては良い小遣い稼ぎと時間つぶしができて良いですよね。人を運ぶと免許がいりますが、モノを運ぶにはいらないということで、この個人間同士の配送は流行っているそうです。

もう一つは、出張マッサージです。マッサージ屋さんも店舗は三密ということで閉まっているところも多く、ここにお勤めだった個人事業主のマッサージ師は仕事がなく困っています。一方、三密は嫌なので自宅に来てもらってマッサージを受けたいというお客様も多く、この両者をアプリを使ってマッチングさせているそうです。これも前述同様に「どこの場所にいつの何時に来て欲しい」で入力すると行くことができるマッサージ師が検索でき、その中から自分が気に入った人を選択するというもので、一回の施術で1~1.5万円程度支払うそうです。テレワークでお疲れの方が多く、化粧もしていないので出張で女性マッサージ師に来て欲しいという依頼が多そうです。これも面白いですよね。現在登録しているマッサージ師は800人とのことで、この保険についても問い合わせもいただいています。また、毎日800人全員が稼働しているとは思えませんが、1日数百人のお客様とは会ってマッサージをされているので、このお客様に「家計見直し相談のマッチングアプリもありますよ」と話してもらうだけで一定数の保険相談につながるのではないかと逆提案もしています。

直接、保険募集人が会えないなら、こんな時代でも人と会える職種の方と提携することが一番の早道かと考えています。

それにしても色々なマッチングアプリがありますね。
「保険もLINEやチャットを活用して保険相談」というスキームも多く活用されています。具体的な相談ではなく、ぼんやりと家計見直ししたいという感じの相談が多いと思いますが、ここからLINEやチャットで何度か話をすることで、具体的なニーズにつなげていくことは可能だと思います。オンライン保険相談で画面を通じて話をするよりは意外とスマホでの意思疎通の方が効果があるのではと考えています。

次回の結心会定例会あたりにまとめてご紹介できればと考えていますので、お楽しみに!

まずは9月8日~9日開催の第47回結心会定例会にご参加下さい!
申込、お待ちしています!

置き配は「家財」 改めて「家財とは」を考えてみる

  • 2020/08/24
  • Dr.ウエノの保険コラム

損害保険ジャパンは来年1月から、宅配業者が受取人宅の玄関前などに届ける「置き配」の荷物について、「標準的な家財保険の補償対象とする」ことを決めたと報じられました。

これで、契約者は置き配された荷物が盗難に遭った場合でも、その他の家財と同様に再購入費用を保険金として受け取れるようになります。損保業界の方から見ても、なかなか面白い発想ですよね。

置き配は新型コロナウイルス感染拡大による宅配需要の高まりを背景に広がっていますが、従来の家財保険では屋外に置かれた荷物は「家財」とみなされず、盗難に遭っても受取人側の保険では補償できませんでした。損保ジャパンは家財保険を含む「火災保険の約款」を来年1月に改定し、置き配への補償を可能とするとしています。

この「約款」をご覧になった方はいらっしゃいますか。
保険証券と共に何か分厚い書類が入っていて「約款」と書かれているのに気づいた方はいらっしゃいますか。気づいた方も中身をみたら小さい字で一杯書いてあって読む気はしなかったと思います。損害保険の場合、どんな場合に保険金を支払ってどんな場合には支払わないかを明確に記載されているのが「約款」になります。従って、読んでいるのは保険会社社員ぐらいでしょうか。保険会社社員だと常に鞄の中に保険種目ごとの約款が入っていると思いますので、今度、保険代理店の皆さんのところに損保の社員が来たら「約款持ってる」と聞いていただき、もっていたらちゃんとできる社員だと試してみて下さい。

折角の機会ですから、ここで「家財」に焦点を当てて問題を出してみましょう。
Q1  有名な陶芸作家のお茶碗400万円のモノが家にあるけど保険の対象?
Q2 現金をタンス預金しているけど、家が燃えた際には火災保険ででるよね?
Q3 たばこの不始末でボヤを出してしまい、机に置いてあったスマートフォンが燃えたけ
ど保険金出るよね?
Q4 自身のパソコンにうっかりして珈琲こぼして壊れたけど、火災保険の対象?
Q5 曽祖父がバイオリンの楽曲者で家に300万円はすると言われていているバイオリンが
あるけど燃えたら保険金出るよね?
Q6  子供たちが室内でボール遊びをしていて、テレビにあたって液晶画面が壊れたのだけ
ど、火災保険で出ないの?
Q7  たばこの不始末でボヤを出して慌てて消火器をまいて消し止めたが、テレビやビデオデッキ、カーテン、衣服等々が消火器の溶剤で濡れて使えなくなったり汚れて使えなくなったりしたけど、これって火災保険で出るよね。
Q8 眼鏡を誤って自分で踏んでしまって壊したけど、これって火災保険で出ないの?
Q9 タブレットを見ながら家の中を歩いていて誤って落として壊してしまったけど、家財として保険金出ないの?

良くあるケースと思えるものを思い付きで幾つか列挙してみました。
保険会社の社員はもちろん、損保代理店の皆様もお試し下さい。

賃貸住宅に入居すると家財保険と借家人賠償保険をセットにした保険加入を義務づけられ
ますが、「家財」の保険って底が深いので、一般のお客様は加入の際には「こんな場合は保
険は出るの」とたくさん質問して、納得して保険加入されることをお勧めいたします。

車も家も行かずに買う時代が到来 セールスレディも終焉か

  • 2020/08/17
  • ネクタイ派手夫の保険流通革命メルマガ

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で5月の国内輸入車販売台数は前年同月比でほぼ半減し、来店での商談が当たり前だった自動車販売の現場も変化を迫られていることが紹介されていました。
 
紹介されていたのは、販売店運営のジャガー東京(東京・世田谷)で、当該社は「商談から納車までオンラインで完結できる販売システムを導入」したそうです。
このシステムを利用したお客様のコメントも紹介されていて、「ネットで事前にいろいろ調べていたので、オンラインでのやりとりでも特に不便は感じない」のだそうです。最終的に一度は来店する客も多いそうですが、「最初の窓口としてのオンライン商談の効果は予想以上に大きい」と手応えを感じているとのことでした。
 
自動車販売では「販売員の人柄」や「接客態度」が『購入の決め手』になることも少なくなかったですが、オンラインではこうした伝統的な手法が伝わりにくい点もあり、ネットを活用しつつ、いかに客との距離を縮められるかが今後の改善点になるのでしょうね。

車と並び、高額消費の代表格であるマンション販売でもオンライン活用が進んでいるそうで、三菱地所レジデンスは「新築分譲マンションのオンライン接客」を全国の物件に広げたそうです。マンションギャラリーでは、担当員がパソコンの画面上で、顧客と仮想現実(VR)のモデルルームなどを一緒に見ながら商談を進めているそうです。これで成果が出るのかと懸念があると思いますが、何と同社のオンライン接客の実績は8月10日時点で、全国40物件で累計413件にも及び、商談全体の5%程度を占めるそうです。この成約に至った割合は「モデルルームでの対面営業とほぼ同じ」だそうですからちょっと驚きの結果だと思います。マンション販売では今後もオンラインと対面の両方を組み合わせ、『新常態』として定着させたいとしていました。

となると、家や車に匹敵する「高額消費」の保険は、同じ道を歩くしかないのでしょうね。「新常態」として、保険も対面でなくオンラインとなれば、大手生保社のセールスレディは戦後75年を経て漸く役目を終えるのでしょうか。

ご存知のように生保のセールスレディは終戦後の戦争未亡人が子供たちを育てるために仕事をしないといけなかったことから国策的に生命保険会社に採用させたことからスタートしました。昔は「保険料は手集金」でしたので、毎月自宅等を訪問し保険料を徴収することからスタートし、今の保険販売に至りました。国策的な施策は未だに大手生保社では国体維持されていて今でも保険募集の6割はセールスレディで契約されている訳ですが、残念ながら「タブレットすら使いこなせない」現状がありますので、これがオンラインになると「わからなくて出来ない」という方が多いと思います。これは損害保険の代理店でも同じで平均年齢60歳を超えているといわれる専業代理店の方もオンライン化についていけないので保険会社としてはこうした代理店を淘汰していくしか手がない訳でバッサバッサと切っている訳です。

新型コロナの影響で、オンライン化がガラパゴス状態だった保険業界も一挙に変わろうとしています。「旧常態」である多くの人を抱えて対面で保険販売する形から、一挙にオンラインで申込みまで出来る「新常態」に変わる中、日本独特の生保募集チャネルである生保セールスレディも大きく変わる時を迎えていると思います。