新型コロナの影響で旅行業界は一番打撃を受けていますが、旅行代理店大手のJTBは「脱」旅行会社を打ち出しています。
「脱」何とかと響きも良いですよね。
JTBは、オンラインでのウェディングプランを販売したり、イベントの手助けやリモートを活用した株主総会の開催等、旅行以外の分野の開拓をしているそうです。「旅行を通じて作った顧客データ」がありますから、何でもできますよね。JTBの社長がテレビで「交流創造をしていく会社になる」とお話されていて、大変共感を持って拝見しました。「交流創造企業」というワード、今後、パクッて使おうかと思います。
某損害保険会社も数年後には「昔は保険会社だったの」と言われるくらい業態を変え、「テーマパークのような存在になる」と公表されていますが、保険会社も保険代理店も「脱」保険の必要性があると思います。
で、「脱」何とかになるための必須条件は、「従来の仕事を通じて集めた個人情報が豊富にあること」だと思いますが、如何でしょうか。
前述の某損害保険会社も自動車保険等の顧客データを活用して駐車場を貸す事業展開をakippaという会社に出資して展開していますよね。
昔から生保レディは300人の顧客がいれば一生保険で食えると言われていましたが、保険代理店の皆様も1000人程度の顧客はお持ちだと思います。最近、一般社団法人結心会では「モーター部会」を設立して「メガ整備工場さん」とお付き合いしていますが、メガ整備工場さん一つで顧客数20万人というようなビックデータをお持ちの会社もあります。1000人の顧客を持つ保険代理店200店分が一つの整備工場さんにあるのです。ディーラーや整備工場さん等は全国に9万店あり、ここで7000万台をこえる車検整備をしている訳ですから、こうしたモーターチャネルと提携すれば車をお持ちの方の顧客データはすべて揃うことになります。
「車検」という国の制度があるからできる、離れ業的顧客情報取得方法だと考えますが、これを生かさない手はないですよね。
トヨタ自動車自体も「脱」自動車メーカーに動いていますが、自動運転になると自動車保険は6割減ると言われている中、ディーラーや整備工場も「脱」を目指しています。どの企業も「脱」を目指す中、保険という共通業務を横串にして横連携が構築できないかと考えています。
色々な業種・業態がすべて新型コロナの影響もあり、中長期に取り組んでいた「脱」を直ぐに取り組む必要性が生じている今、こうした横連携による顧客データの相互利用は不可欠だと考えています。もっと多くの業種・業態を巻き込んで何か化学反応が起こせないかなあ。
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- 2020/08/03
- ネクタイ派手夫の保険流通革命メルマガ
住友生命保険はローソンなどと連携し、運動量に応じて飲料などの特典を付与するスマートフォン向けの健康増進アプリを売り出すと報じられました。
営業職員が保険以外のサービスを個人に売るのは大手生保で初めてで、新型コロナウイルスで対面での営業が難しくなるなか、保険以外のサービスで顧客との接点をつくることが目的になります。営業職員が保険以外のサービスを売るようになれば生保のビジネスモデルに一石を投じることになると報じていましたが、一社専属性の生保レディでは初ですが、乗合保険代理店である保険ショップでは「当たり前」に保険以外のモノやサービスを販売していることをご存知でしょうか。
保険ショップで、今、売れているのは、二つの「がん検査」に関する商品でしょうか。
一つ目は「唾液でDNAを調べて、がんリスクと疾病リスク」をチェックするというモノ。唾液を取って送るだけなので痛みもなく、DNAに基づく検査なので一生に一度やれば良いので、通常価格3万円弱の商品ですが売れています。ネクタイ派手夫もやりましたが、ビックリするほど当たっていて、流石に遺伝子は噓をつかないと思いました。検査後はすごい量の報告書が来ますので熟読して、自身がどんな病気やがんになるのかを知っておくと良いと思います。
二つ目は「おしっこでがんがわかる」というモノ。こちらも痛くないので好評で毎月4000円弱と手ごろ感もあって売れています。特に企業が従業員の福利厚生のために使うところが多く、費用は福利厚生費として落とせることもあり、採用されています。中小企業で社員ががんになって職場を離脱されると仕事が回りませんよね。年に一回の健康診断に合わせて「がんチェック」すれば早期発見につながり、長期離脱を避けることができます。
両方とも「がんリスク」に関するモノなので、当然生命保険にも直結します。モノを売りつつ生保のニーズ喚起につなげるこうしたモノを販売する意義がわかりますか。
保険ショップでは「ヤマダ電機の家電」も販売しています。家電を買うタイミングはライフプランが変わるタイミングと重なることが多く、家電から入って保険につなげることができるとして好評です。新型コロナで行けなくなりましたが、ハワイのお墓も売っていますし、ハワイでの散骨ツアーも販売しています。タイ・バンコクの不動産も販売しています。保険は一生お客様に寄り添うものなので、一生を通じて必要なモノやサービスは限りなくあります。こうしたモノやサービスを「あの保険ショップに聞けば何でも対応してもらえる」という認識が定着すれば勝ちです。ワンプラットフォームでお客様の困り事、悩み事等々すべてを解決できる場こそが保険ショップなのです。
こうした保険以外のモノやサービスは、一般社団法人結心会に数百種類あります。
関心のある方は是非、結心会を検索して、メッセージを送って下さい。
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損害保険大手が保険代理店を通じた生命保険の通信販売に参入することが報じられました。
まずMS&ADインシュアランスグループホールディングスが7月に約1万5000の損保などの代理店を通じ、生命保険を非対面で売り出すそうです。
損保を扱う保険代理店が生保を売りやすくなり、生保の販売市場が変わる契機になる可能性があると報じていました。
自動車保険や火災保険といった損保は、「非対面での契約更新が可能」です。損保代理店は1年に1度の契約更新などにあわせて生保を案内でき、しかも通販商品であれば案内をするだけですので、過去損保の既存契約者に生保を直接販売するという「クロスセル」が全くできなかった損保代理店にとっては朗報でしょうかね。生保は新型コロナウイルス禍で直接接触しない形での販売が広がっており、損保系生保にもその流れが波及したと報じていました。
通販は、三井住友海上あいおい生命保険が手がけるそうです。簡易な医療保険やがん保険を書類の郵送で契約できるようにするほか、死亡保険などほぼ全商品を、テレビ電話を通じて面談して販売できるようにするそうです。
代理店の販売体制は通販型生保のコールセンターの基準にあわせ、録音システムなどの整備を求め、苦情も記録し不適切な販売が起きにくい体制を整えるそうです。3年後に新規の契約の2割をこうした非対面を通じた販売に置き換える計画だとも報じられていました。
SOMPOホールディングスも年内をメドに損保代理店などを通じて生命保険を通販する体制を整え、今後全商品に扱いを広げ、更に東京海上ホールディングスも今後、コロナ禍で特例措置を講じて認めている生保の代理店通販を恒久的に認める方向であるとも報じていました。
損保系生保会社が登場して20数年。損保代理店での生保販売が全く機能せず、生保乗合代理店を中心に規模を拡大して来ましたが、乗合代理店に生保日本社子会社が相次ぎ参入したことで一定のシェアを維持できなくなっています。再度、損保代理店に生保販売は無理だと理解はしているので、新手の生保通販の案内に持ち込もうとしているようです。そんなに飛び抜けた商品力ではないので、売れるとは思いませんが、トライしてみることは面白いと思います。損保代理店に下手な商品説明をさせるくらいなら案内するだけで十分かと思います。
セブンイレブンでのがん保険販売もあいおい生命で取り扱うなど、損保系生保は「簡単・単品商品申込み」に活路を見出そうとしているのでしょうか。
特に東京海上社、損保ジャパン社は損保代理店の統廃合に躍起で、1県1代理店構想や収入保険10億円以下は不要という施策が進んでいて、統廃合後の代理店で生保販売させるには通販くらいしかできないと思いますね。
面白い方向性だと思います。
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- 2020/07/27
- ネクタイ派手夫の保険流通革命メルマガ
東京・麻布十番を散歩していたら「ギャラリー壁」という看板を発見しました。
何だろうと入っていくと、単に奥の建物に行くための「通路の壁面」をギャラリーにしただけの空間でした。ギャラリーには工芸作品等が展示されていて、ふと入って鑑賞する人がいて賑わっていました。
「単に奥の建物に行くための通路」の壁面をギャラリーにするだけで、壁と通路がおしゃれな空間に変わりますね。
これと同じ発想で、保険ショップの壁面をギャラリーにしているところが幾つかあります。「地元の皆さんの無料ギャラリー」として開放しています。
保険ショップのイベントとして「題を決めて俳句を作ってもらう」ということをやっているところは、作っていただいた俳句を壁面に展示しています。自分の俳句が展示されているので、色々な人に「見に来て」と声をかけていただくので集客に困りません。
近くの幼稚園に依頼して園児の絵の展示会をしているところもあります。園児の絵は多くのおじいちゃん、おばあちゃんが孫の絵見たさに来店され、絵を見ながら話題には事欠きませんので、会話が弾んで、保険の話もしやすいです。
地元の方で、写真が趣味という方に1週間ギャラリーとして開放したり、鉄道模型が趣味という方に壁面前のスペースをお貸しして地元の駅を再現した模型展示をしていただいたりと活用の方法はいくらでもあります。
地元の方にそれぞれの趣味を多くの方に見ていただく場として、保険ショップの壁面は最適だと考え、地元の方に無料活用いただいています。
保険代理店は「地元密着」で成り立っています。地元の方に知っていただき、足を運んでいただくために「使わない空間をギャラリー化して有効活用」されては如何でしょうか。
保険代理店の事務所でも同様のことはできます。
なかなか保険代理店の事務所にお客様が来られるということはないと思います。来るのは保険会社の社員のみで、そのために応接セットを作っている感じかと思いますが、ここを「お客様が自由に使える場」に変えてみては如何でしょうか。事務所入口に「ギャラリー」の立て看板を設置して週替わりで地元の方に趣味を披露・展示いただくのです。損保の満期の際に「無料ギャラリー開設しました」というチラシを配布するだけで、アッという間にやりたいという声が上がると思います。
ギャラリーでの展示が「生き甲斐」につながる企画ですが、皆さんも実施されてみませんか。
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新型コロナ対策で人と直接会えなくなった保険業界を鑑みて「落日のGNP営業」というテーマで新聞記事になっていました。
新型コロナ対策でお客様と会えなくなり、保険会社各社がオンラインでの保険募集を容認したことから、従来の保険募集の形が大きく変わるということで、こうした表現で記事が掲載されていました。
「保険募集のGNP」と言われても、若干「死語化」している感も否めませんが、そもそも若い方はこのワードをご存知でしょうか。
「G : 義理」、「N : 人情」、「P :プレゼント」を指し、義理と人情とプレゼントが「保険営業のスタイル」と言われて来ました。
かんぽ生命の販売手法が問題視されている郵便局の保険販売の根幹も、日ごろ何かと世話になっているので、勧められた保険に入るという「義理」があると思います。
昔の保険営業は個人情報保護法がありませんでしたので、日々、職場に生保レディーが来て保険の提案をされ、今日も来たわよというメッセージを込めて机の上に飴という「プレゼント」がおいてあり、ほぼ根負けして、ふと「人情」が湧いて、内容もわからないまま毎月の支払額だけを基準に加入していたという方が多かったと思います。生命保険の加入率が90%程度あるのに保険は嫌いという方が多いですが、こうした営業スタイルが嫌われて保険は嫌いにつながっていたと思います。
日本的な営業手法で嫌いではありませんが、義理も人情もすたれた世の中では、もともとGNPによる保険営業は既になくなったように感じます。「G : ゴルフ」「N : 飲み会」「P : プリティガール」が法人経営者の攻略法と豪語していた募集人もいましたし、客員講師をしている中央大学の学生に保険募集のGNPは何だと思うと聞いたら、「G」はGoogle、「N」はネットワーク、「P」はポイントといった回答もあり時代を感じました。
「コンビニでも保険販売」の時代ですから、人と如何に接触するかで、保険募集手法は変化していきますよね。
来年には、「金融サービス仲介業」が登場します。
家計簿アプリを使っていたら最適な保険の提案がプッシュ通知で送られて来たりする時代が近づいています。ついには、そもそも募集人もいらない時代が来ようとしています。某損保会社では「一つの県に一つの代理店」で十分として統廃合を推進していますが、人と会わなくて保険募集ができる流れができれば、最終的にはここに行きつくと思います。
代理店の手数料が下がる一方の中、現在保有している顧客情報の質と量を如何に高めていくかを追求し、保険代理店業からの変態を今こそ考えないと3年後に未来はないと思いますね。
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