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心配するな、工夫しろ! お客様の声こそが経営の根幹

  • 2021/03/15
  • Dr.ウエノの保険コラム
野菜屋さんがコロナ禍で来客が激減した際にお客様から「心配するな、工夫しろ」という言葉をいただき、店舗は無人にして軽自動車に野菜を積んで移動販売をスタートしたら売上げが2倍になったというニュースをやってました。無人店舗ではライブで今日の野菜の紹介をしておくとライブを観たお客様が来店され、また移動販売ではスマホで今どこを走っているかをライブ中継していると販売予定地に到着するとすぐにお客様が寄って来られるのだそうです。まさに「工夫」ですよね。ライブ中継しているとお客様のコメントが次から次へと書き込まれ、この声がこうした工夫につながったのだそうです。

こうした工夫は大手でもやっています。丸井グループが『店舗を「売らない店」に転換』しようとしているという話は有名だと思います。ダイレクト・トゥー・コンシューマー(D2C)と呼ばれるネット通販企業を次々と誘致し、店頭は丁寧な接客で消費者データを得る場とし、各社のネット通販で売り上げを伸ばすという戦術です。丸井は「その決済に自社クレジットカードを使ってもらう」ことで、手数料と購買データを得る訳です。

有楽町マルイにはオーダースーツを手掛ける「ファブリックトウキョウ」が入居していますが、この店も売り上げを追うより「採寸」や「接客」に注力し、消費者の声を拾うことに特化しています。そうした中、自転車通勤でリュックを背負った時に肩の摩耗が気になるといった声をもとに、摩耗に強い生地を採用したジャケットの品ぞろえを充実させたりしています。「あらゆるモノがネットで買え、モノを売るだけでは実店舗は存続できなくなる」という中での「体験型店舗」への転換。モノを売らなくて情報収集することで次のヒット作を探すという一つの工夫だと思います。

大型商業施設は従来ですとテナントの売上高に連動して「家賃収入」も上がりましたが、この図式は無理ですよね。その代わりがカードになります。カードでは性別、年代、居住地といった属性も含め詳細な消費者行動が把握できるので一石二鳥だと思います。

保険代理店の皆さんは「工夫」されていますか。自動車保険の更改は全て電話でやっているという代理店は3年後には生き残っていけないと思います。毎年、きっちりお時間をいただいた現状のリスクを把握していただいて最適な保険の提案をしていかないと「お客様の声」すら集められません。「声」を集めないと工夫の方向軸も見つけられないと思います。

お客様の声を集めるために何をされていますか。
ある代理店さんは契約者すべてに「社長名で契約の御礼手紙が送られ、その際にお客様の声を集める」といった施策を取られています。同封のハガキには「対応した募集人はきちんと重要事項の説明をしましたか」といった質問の他、接客対応や「当該代理店社長に一言何でもどうぞ」といった内容になっています。当然、コストはかかりますが、お客様の「アフターフォロー」の一環として実施されています。

今後、益々「お客様の声」は重要さを増していくと思います。
お客様の声を集める施策を保険代理店として真剣に取り組んで行きましょうね。