大型小売店の出店が急減していることが報じられました。
2019年度の新設届け出は430件前後と、比較できる2001年度以降で最低になった模様でピーク時の半分近い水準になります。
地方の人口減などが響き、成長余地のあるドラッグストアを除き市場がほぼ飽和しているのが要因。新型コロナウイルスの感染拡大の影響でネット通販が急成長する中、大型店の出店のペースはさらに鈍りそうだと報じていました。
新型コロナウイルス対応で国も「生活様式」を変えるよう指示しています。
実際、ステイホームで生活が変わったという方も多いと思います。
レストランでの食材が売れなくなった農家は、農家と直接お客様をつなぐ「食べチョク」というサイトを使って野菜等を販売したり、レストラン自体が契約農家から仕入れた野菜等の販売をしたりしています。ネクタイ派手夫も近くのレストランで販売していた野菜を購入ましたが、とてもフレッシュで、スーパー等で買うサラダと比べると価格も安く味も良くて、かなりの差を感じました。こうした事が続くとスーパー等で野菜を買わなくなりますよね。また、新聞販売店が弁当を配達して好評とか、各地の有名なお土産のお菓子等のメーカーが賞味期限切れとなるお菓子等をパックにしてネット販売して好評とかと「消費者のモノを買う」行動が大きく変わっています。
知り合いの一人が、ヒマだから毎日パソコンの前に長時間いるので、毎日アマゾンから荷物が届くようになったと言ってました。「出かけることなく、ネットでモノが買え、しかも意外と便利」であることを再認識したという声が圧倒的になっています。
生活様式を変えることで、今後、商業施設に人が集まるのでしょうか。緊急事態宣言が解除されればドッと人が押し寄せて商業施設に行った方は新型コロナウイルスの感染の恐怖を感じて、その後、行かなくなるのではないでしょうか。また、長い間、閉店し「疲弊したテナントが退店」していけば、商業施設自体にわざわざ行く魅力がなくなると思います。
商業施設内に出店している保険ショップも、対面でなく「横並び」で面談することが求められたりするのでしょうか。名刺交換はオンラインでとも国は言っていますので、これまで当たり前だった「接客」そのものを再構築する必要が生じて来ますね。
高い家賃を払って出店している商業施設自体に「集客力」がなくなれば出店する意味がなくなりますね。しかも、今回のように「商業施設の自粛に伴って閉店」という事態を経験して商業施設出店のリスクを改めて感じたと思います。
デベロッパーとしての商業施設自体の立ち位置も大きく変わると思います。
少なくても全ての保険ショップは、商業施設のリーシング担当に家賃の下げ等の条件交渉をしていきましょうね。