メルマガ一覧

損保もネットの時代へ=代理店不要の時代へ

  • 2020/10/19
  • Dr.ウエノの保険コラム
東京海上日動火災保険は主力の自動車や火災保険で、契約から支払いまでインターネット上で完結できる仕組みを導入することが報じられました。
 
オンラインで商品を説明し、紙で受け取っていた車検証や口座書類は電子化するそうです。
代理店の担当者は顧客の希望に応じテレビ会議形式で対応するそうです。
損保商品のネット販売はネット損保各社が先行しますが、最大手の東京海上も導入に踏み切ることになります。
 
東京海上社は年約1600万件の紙を伴う手続きを2021年から電子データに切り替え、2023年までのペーパーレス化をめざすそうで、2020年12月にまず自動車保険でオンラインの商談を始め、顧客は商品についてスマホやタブレットを通じて説明を受けた後、手元のスマホなどから契約手続きができるようにし、火災保険も順次対応していくそうです。
 
自動車保険に必要な車検証や火災保険のための建築年の確認書はスマホで撮影したものを受け付け、書類はクラウド上で管理し、必要な書類に漏れがないかを人工知能(AI)が判定するそうです。
 
保険料を支払う口座振り替えもネット登録を可能にすることで、口座振替依頼書への記名、なつ印、送付が不要とします。これまで手続きの10%弱で銀行印の不備などがあり、手続きに時間がかかっていた問題がこれで解消することになります。
 
東京海上社は19年以降、事故受け付けから保険金の請求まではネット対応への移行を進めてきましたが、今回の見直しで、契約から保険金支払いまで一連の流れがオンラインで済むようになります。
 
楽天損害保険は2021年1月から、住宅向けの火災保険について、契約者がインターネットで契約した場合の保険料を対面手続きより1割安くすることが報じられました。
災害の頻発で火災保険料は上昇が続き、契約コストの削減が急務となっており、新型コロナウイルス禍を機に損保のネット販売への移行が進みそうだと報じていました。

こうした損保社による加入手続きのネット化が進めば「保険代理店は不要」となりますよね。代理店に手数料を支払う必要がなくなれば、保険会社の収益は一挙に改善されますし、最終的には楽天損害保険のように保険料値下げにつながります。
不動産も旅行もオンライン化でリアル代理店は減少しています。
3年後に生き残るための代理店経営セミナーを各地で開催していますが、単純に損保の更改手続き等全てを保険会社がお客様と直にできれば、生き残るどころの話ではなくなりますね。
生保もネット完結型に移行するして行っていますので、「今、保有するお客様の個人情報を活かして如何に業態を変えていくか」というテーマに変える必要がありますね。