メルマガ一覧

ゴミから航空燃料を作る ゴミが資源であることを認識しよう

  • 2021/11/29
  • Dr.ウエノの保険コラム

世界の温室効果ガス排出量の2%を占めるとされる航空業界ですが、今のジェット燃料を植物などから作られる代替燃料「SAF」に置き換えることで排出量を抑えようとしていることが報じられていました。

そして、この新たな燃料の需要の増加に応えるため、アメリカでは「ゴミ」から代替燃料をつくる動きが出てきていると報じていました。
アメリカ西部のネバダ州に建設された代替燃料の工場では二酸化炭素(CO2)の排出量が少ない航空燃料の大量生産が近く始まるそうですが、その最大の特徴は「ゴミを原料に燃料をつくる」ことだそうです。工場に運び込まれるのは近隣の家庭ゴミ。金属などを取り除き、紙くずや布、木材などを細かく切って圧縮し1400度の高熱で気化処理をしてガスに変えるそうですが、このガス化の際にCO2を分離することで、CO2の排出量が少ない燃料になるということです。ここから更に硫黄などの有害な物質を取り除き、ようやく液体の代替燃料になるそうです。運営するエネルギー会社では、年間1100万ガロン(約4100万リットル)の代替燃料の生産を計画し、今後さらに大きな工場の建設も計画しているとしてます。

こうした代替燃料には航空業界から高い期待が寄せられています。理由は「CO2の排出量を今のジェット燃料に比べ約80%削減できる」とされているからです。大手のユナイテッド航空では2020年に購入した代替燃料は燃料全体の1%未満でしたが、30年までにこれを10%に引き上げることを目指しているとしています。ゴミからつくる代替燃料を手がける会社に出資し、購入量を増やしていく方針だそうです。

一方で、代替燃料は価格が数倍割高という課題もあります。このため、この航空会社は顧客企業に出張や貨物の輸送に代替燃料の航空便を利用してもらい、航空会社は追加料金を受け取り、一方、航空会社は温室効果ガスの排出量が減った分を排出量の削減枠として提供する仕組みを考えているそうです。

ゴミは資源として再利用されていますが、益々「ゴミ」の認識が必要ですよね。結心会ではローカルSDGsサポーター俱楽部を立ち上げ、第一回の勉強会を12月16日に実施いたします。
この「ゴミ」について先駆者的展開をしているのが徳島県上勝町になります。上勝町ゼロ・ウエイスト取組を実体験するツアーを来年1月26日~27日に開催します。上勝町のホテルに泊まり実際に45分類してのゴミ分類を体験し、セミナーにも参加できるという企画です。交通費・宿泊費は個々負担で、アテンド代として1名81,000円(消費税別)かかりますが、貴重な体験ですので、是非トライしてみて下さい。夜空を眺めながら熱い意見交換をしたいと考えています。大勢の皆様の参加をお待ちしています。

モール型保険ショップとか如何でしょうか

  • 2021/11/24
  • ネクタイ派手夫の保険流通革命メルマガ

10畳ほどの広さの美容サロンがショッピングモールのように並んだ「モール型美容サロン」という新しい形態が、コロナ禍で増えた空きテナントを活用して美容師の独立を後押しする取り組みとして、今、注目されていることが報じられていました。  

東京都内の一等地・南青山のビルに6月オープンした「THE SALONS」は、中に入ると、2つのフロアに19の美容サロンが並んでいます。
運営会社の代表によると、コロナ禍で飲食店が撤退したりオフィスが縮小したりして空きテナントが増える中、賃料を下げても貸したいというオーナーを選んで賃貸契約をしているそうです。
一方、50万人以上いる美容師の中には、需要が見込める都心部で独立を目指している人も少なくありません。そこで、広いフロアを借り、「小分けにして美容師に貸し出す」ことで独立を後押ししようと「モール型美容サロン」を展開されたそうです。そして、賃料が下がる今、事業を加速しようとしています。美容師の独立には、内装工事や備品などに1000万円以上が必要と言われていますが、これを活用すればシャンプー台などの備品は備え付けで、月々26万円からの家賃と、家賃3か月分の保証金を払えば開業できるということで人気を博しているそうです。
顧客にとっても同じスペースに複数の美容師がいるのは便利ですよね。2~3年いて経営者としてのスキルをあげ、独立できれば、起業支援にもなって良いと思います。

また、別の報道では、「解体物件」専門に出店している人を紹介していました。1年後とかに解体が決まっていて期間限定に故に格安の家賃にできる訳ですが、壊す訳ですから壁とか修復する必要がないので自由に使えて、こちらも人気を博していると報じていました。都心物件にはバブル期の建物や耐震基準に達していない建物も依然として多いので、解体物件はかなりあるそうです。目の付け所が良いですよね。

如何ですか。面白いですよね。コロナ禍で家賃が下がった物件を広く借りて美容師でシェアして使う、解体物件を探して格安家賃で一定期間だけ出店するといった出店方法は大変勉強になりますね。

保険代理店もネットワークの時代です。態勢整備やお客様アフターフォローの仕組み作り、個人情報管理のセキュリティ等々、一代理店ではハードルが高すぎるものが増えています。
だからと言って安易に統廃合すると面倒ですので、まずは「保険代理店モール」でも作って徐々に進めていくのが良いと思いました。
都心のビルをワンフロア借りてスペースの多くのコワークスペースとして貸出してスペース利用料で家賃賄っているところもありますが、保険代理店事務所として貸し出しているところはないので誰かやって欲しいものですね

企業経営で「パーパス」という言葉が注目されています

  • 2021/11/24
  • Dr.ウエノの保険コラム

企業経営で「パーパス」という言葉が注目され、関連のビジネス書が続々と出版されています。パーパスは「会社の存在意義」と訳され、社会にどんな価値を提供したいのかを、お客様や投資家、従業員などに分かりやすい言葉で表した会社の“志”のようなものです。なぜ今パーパスが注目されているのでしょうか?こんなニュースが報じられていましたのでご紹介します。

大手食品会社の味の素は2020年、新たにパーパスを策定しました。それまでの会社のビジョンは「確かなグローバル・スペシャリティ・カンパニーへ」。世界の食品企業のトップ10入りを目指すというものでした。しかし、その言葉は従業員や経営陣に十分に浸透していなかったそうで、40人ほど役員が集まる合宿があって『今のビジョンを言ってみてくれ』と言ったら、みんな覚えていなかったそうです。そこで経営陣を集め、「会社の存在意義は何か」を話し合い、売り上げや事業規模の拡大だけでなく、食品会社が社会に果たすべき役割を改めて問い直したそうです。

味の素が2年かけて練り上げたパーパスは「食と健康の課題解決企業を目指して」。
それまでの「確かなグローバル・スペシャリティ・カンパニーへ」とは大きく変化しました。
食習慣の改善や健康寿命を延ばすことが会社の役割だと示し従業員などと共有したそうです。グローバル企業でこのぐらいの規模になりたいという目標のビジョンから、『2030年にはこういう課題を解決していたいね』という考え方に変わり、故に従業員もスッと腹落ちしたそうです。会社では従業員にパーパスの説明会を開いたり、貢献度が高かった人を表彰したりして、浸透を図っているそうで、表彰された従業員はパーパスについて「全員が同じ目標や事業化に向けて一丸となってやっていく。モチベーションがより高まった」と話していました。

関東を中心にホームセンターを展開するカインズは2年前「くらしに、ららら」というパーパスを掲げました。鼻歌を口ずさむような楽しい暮らしをお客様に提供することを会社の存在意義としたのです。    

パーパスを策定したことでやるべきことが明確になり、従業員から「洗濯物が楽に外せるハンガー」のような新しい商品の提案や、事業の提案が集まりやすくなったといいます。
従業員の発案で、店の地元の農家が育てた野菜をPRするイベントも始めましたが、これは店を地域の交流の場にすることで楽しい暮らしを提供していこうというねらいだそうです。
われわれは何者なんだ、どんな価値を社会に提供していくんだと、この先10年20年、我々が追究していくべき事業こそが価値だと思っている」と経営陣がお話になっていました。

会社の志を端的に表すパーパスが、気候変動やコロナ禍によって大きく変化する社会に対応していくためにも必要だと言われています。「利益主義みたいなものが資本主義の原点だったものが、地球の破綻や社会の破綻を生んでいることにみんなが気づき始めて、今までの右肩上がりの成長という時代から、もう一度目的を探し直す時代に変わっている」のだと思います。

他にも、ソニーグループは「クリエイティビティとテクノロジーの力で世界を感動で満たす」、ファーストリテイリングは「服の領域で社会を支えるインフラになる」、ライオンは「よの良い習慣づくりで人々の毎日に貢献する」、LIXIは「世界中の誰もが願う豊かで快適な住まいの実現」という企業パーパスを掲げています。

社会の変化に直面して、会社を変えなければならないという動きや、従業員が働き方を模索する動きが起きています。そういう時だからこそ「何を目指すか」を見定めるため、軸となるパーパスを再確認する必要が生じているのだと考えます。

保険代理店の皆様も是非パーパスを皆で考えて掲げてみましょう!

「だけ弁当」の発想

  • 2021/11/15
  • ネクタイ派手夫の保険流通革命メルマガ

「だけ弁当」をご存知でしょうか。

それが、ローソンが販売している税込216円の「ウインナー弁当」です。
おかずはウインナー5本だけの超シンプルなお弁当「ウインナー弁当」は、「お弁当には色とりどりのおかずが入っているべき」という常識を覆し、「ひたすら好きなものだけを堪能したい」というニーズに応えるお弁当として6月30日に関東エリア限定で発売されました。 発売初日からお弁当カテゴリーの販売数トップとなり、その後もSNSやメディアの反響にも後押しされ、販売エリアを中京・近畿にも拡大し、10月末までの販売数は約50万食となる大ヒット商品となっています。

そんな「ウインナー弁当」の第2弾として「ミートボール弁当」が販売されメディアで取り上げられていました。ウインナー同様、お弁当に入っていると嬉しいおかずの一つです。「ミートボールだけのお弁当でミートボールを思う存分楽しんで欲しい」と考え、第2弾として商品化。ミートボールの下にパスタが少し入っていますが、メインのおかずはミートボール6個だけです。

ご飯とおかずの仕切りとしてよく使われる緑色の「バラン」を省くことでもコストを抑え、美味しさにもこだわったミートボールを6個入れることに成功しました。ミートボールには、子供の頃に食べていたお弁当やデパートのレストランのお子様ランチを思い出すような、どこか懐かしさも感じるデミグラスソースをたっぷりとかけています。
キャッチコピーも「肉団子じゃない!ミートボールなんだ!」でエッジが効いています。

小ぶりのお弁当なので、お好みの麺類やサラダ・お惣菜、スープ等と自由に組み合わせて楽しめ、ドリンクと合わせても一食ワンコイン(500円)で収まるよう、ウインナー弁当同様税込216円で販売されました。

この「だけ弁当」ですが、おかずが1種類だけのシンプル弁当・第1弾「ウインナー弁当」は一人の社員の熱意により何と10年の年月をかけて発売が実現した商品だと紹介されています。運営畑一筋、毎日店舗でお客様の動向にアンテナをはっていた社員が「好きなおかずだけを思う存分食べたい!というニーズは必ずあるはず。弁当と麺類を一緒に買うお客様が多いので、その層に訴えかける商品なら必ず売れる!」「弁当のおかずの定番でありながら、主役にはなれないウインナーをメインにした弁当は他にはない」と考えましたが、商品部に開発を依頼するものの、「売れる訳がない」「見た目のバランスが悪い」「ウインナーだけでは顔にならない」という理由から却下されたそうです。

こうした背景を考えて「ウインナー弁当」「ミートボール弁当」を買って味わってみては如何ですか。

保険もコンサルティング営業でしっかり1軒複数件の申込みをいただくところもあれば、商品を絞ってネット経由で簡単に加入できるところもありますが、基本商品の「だけ」をまずは購入いただき、ここに他の商品もオンさせていくと積み木型営業も一つの手法かなと考えつつ、ミートボール弁当を食してみました。

皆さんも、「ウインナー弁当」「ミートボール弁当」を食べてみて、発想を広げてみて下さい。

エイジテック

  • 2021/11/15
  • Dr.ウエノの保険コラム

エイジテックというワードをご存知でしょうか。
「高齢者×テクノロジー」のことで、高齢者の生活や健康をサポートするテクノロジーや、高齢化社会・高齢社会・超高齢社会における課題を解決するテクノロジーを指します。

背景にあるのは、高齢化社会がいよいよ限界を迎えているという事実です。具体的にいうと2点あって、高齢者が増えることによる医療コストの増加、そして少子化高齢化に伴う介護保険のひっ迫や介護士などのサポート人材不足があげられます。日本では特に1949年辺りに生まれた「団塊の世代」と呼ばれる方々が一気に亡くなるのが2040年といわれていて、ピークに向けさまざまな問題が噴出するといわれています。そういった議論がなされる中で、介護や医療における課題をテクノロジーでいかに解決するかという「エイジテック」の領域が注目されるようになりました。

エイジテック産業は世界で数百兆円規模のマーケットといわれていて、Forbesの記事内にある試算によれば、グローバルでのエイジテックの市場規模は毎年21%増のペースで拡大を続け、2025年までに2.7兆米ドルにまで膨れ上がるとのことです。日本円に換算すればグローバルで約300兆円近い市場規模になるということになります。日本の市場規模で正確なものは出ていませんが、みずほ銀行産業調査部によると、高齢者向け市場の市場規模は2025年までに101.3兆円にまでなり、国内需要を牽引する市場になるとしています。スタートアップ企業や、エイジテック企業を対象にしたベンチャーキャピタルが続々と参入している状況です

「エイジテック」と一口にいっても多種多様です。シニア自身が使うプロダクトやサービスでいうと、スマートフォンやタブレットも入ってきますし、見守り系のコミュニケーションロボット、健康管理アプリ、人気が高いのはApple Watchなど健康管理系のウェラブル端末もあります。このご時世なので、血中酸素濃度が測れるから欲しいという方は多いですね。また、体に不調がある方をアシストする「スーツ型介護ロボット」もエイジテックに含まれるとされています。また、シニアになって必要となる手続きをデジタルに置き換えたサービスも注目されています。家族信託に関するお金の管理などのやりとりを、本来であれば税理士さんにお願いすると高い必要がかかるところを、デジタル化して安くしましょうというサービスも提供されています。さらにGBER(ジーバー)というアプリは、元気高齢者の地域活動をサポートするウェブプラットフォームで、仕事、ボランティア、趣味や生涯学習などのあらゆる地域活動とそれに参加したいおじいちゃんおばあちゃんとの社会参加を促進するために研究開発されたものです。
考えられるものは沢山あると思います。保険を通じてシニアに寄り添う保険代理店にもできることがあると思います。当然、エイジテックの中で新しい保険も必要になってくると思います。

「エイジテック」というワードを覚えて、常に最新情報取得できるようにアンテナを張っておきましょうね。