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保険代理店も是非パーパスを発表していきましょう

  • 2021/12/13
  • Dr.ウエノの保険コラム
金融機関に「パーパス経営」が広がっていると報じられました。
ESG(環境・社会・企業統治)の強化、顧客ニーズや従業員の多様化など社会が急速に変化するなか、ぶれずに貫く「自社の存在意義」を見つめ直すためですが、いくつかチェックしてみましょう。

■MS&ADインシュアランスグループHDは2022年1月にパーパスを公表する方針を固め「グローバルな保険・金融サービス事業を通じて、安心と安全を提供し、活力ある社会の発展と地球の健やかな未来を支えます」とホームページに掲げる予定だそうです。

■日本生命社は21年度からの中期経営計画で「最も信頼される生命保険会社を目指してお客様・社会からの期待に応え続ける」をパーパスとして社内で掲げたそうです。

■三井住友トラストHDのパーパスは「信託の力で、新たな価値を創造し、お客さまや社会の豊かな未来を花開かせる」。脱炭素化や少子高齢化で、従来の銀行セクターとは異なる信託銀行グループとしての社会的要請が高まっていることを背景に、創業当時の原点に立ち返ることを前面に押し出したそうです。

■東京海上HDは「お客様や地域社会の"いざ"を支え、お守りする」というのが創業以来の合言葉をパーパスとして前面に出すそうです。4万人以上の従業員のうち、海外の従業員が4割を占める同社は、多様な人材を結びつける「横串」としてパーパスが機能すると考えているそうです。

一方、存在意義を見つめる中で、従来の金融の枠にとらわれずに事業を再構築する企業も現れています。
■SOMPOHDは「安心・安全・健康のテーマパークにより、あらゆる人々が自分らしい人生を健康で豊かに楽しむことのできる社会を実現する」として、主要事業である保険の色を薄めたパーパスを掲げているそうです。データ事業や介護でも積極的なM&A(合併・買収)を繰り返して多角化を進める裏付けとなっていますね。

■住友生命保険のパーパスも「社会公共の福祉に貢献する」としています。

産業革命からスタートした「土の時代」は終わり、今は全く新しい「風の時代」に突入しました。この2年間で世界のモノを見る観点が大きく変貌しました。
「企業の存在意義は何か」が問われる時代です。保険会社だけでなく保険代理店にもパーパスは求められます。もう一度、原点に戻って「なぜ保険代理店を始めたのか」に立ち戻り、「今、その想いが実現できているか」を問い直し、できていなければ何をどうしなければいけないかを突き詰めてパーパスを作ってみましょう。地域に根差す保険代理店こそがしっかりパーパスを創り、CXを構築していきましょう。